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Valve device arranged in passage through which oxidant gas is supplied to fuel cell

申请号 JP2010127404 申请日 2010-06-03 公开(公告)号 JP2011253740A 公开(公告)日 2011-12-15
申请人 Toyota Motor Corp; トヨタ自動車株式会社; 发明人 KATANO KOJI;
摘要 PROBLEM TO BE SOLVED: To improve the valve opening stability while achieving downsizing of a device in a valve device arranged in a passage through which oxidant gas is supplied to a fuel cell.SOLUTION: The valve device arranged in the passage through which the oxidant gas is supplied to the fuel cell is opened and closed in accordance with the differential pressure between an upstream side and a downstream side and includes a plurality of reed valves arranged in parallel. At least one specific reed valve among the plurality of the reed valves has the differential pressure for opening the valve, which is set to be smaller as compared with those of the other reed valves.
权利要求
  • 燃料電池に酸化剤ガスを供給する流路に配置されるバルブ装置であって、
    前記流路の上流側と下流側との圧力差に応じて開閉し、並列配置された複数のリードバルブを備え、
    前記複数のリードバルブの内の少なくとも1つである特定リードバルブは、他の前記リードバルブと比較して、開弁するための前記圧力差が小さく設定されている、バルブ装置。
  • 請求項1に記載のバルブ装置であって、
    前記特定リードバルブは、他の前記リードバルブと比較して、有効径が小さい、バルブ装置。
  • 請求項1または請求項2に記載のバルブ装置であって、
    前記リードバルブは、前記流路に配置される開口部を有するベース部と、前記開口部を開閉するフラップと、前記開口部の一端付近で前記フラップを前記ベース部に固定するピボットと、を有し、
    前記特定リードバルブは、他の前記リードバルブと比較して、前記フラップにおける前記ベース部に固定された固定端部から自由端部に向かう第1の方向に直行する第2の方向に沿った幅に対する前記第1の方向に沿った長さの比が大きい、バルブ装置。
  • 請求項1または請求項2に記載のバルブ装置であって、
    前記リードバルブは、前記流路に配置される開口部を有するベース部と、前記開口部を開閉するフラップと、前記開口部の一端付近で前記フラップを前記ベース部に固定するピボットと、を有し、
    前記特定リードバルブは、他の前記リードバルブと比較して、前記圧力差がゼロである初期状態において前記フラップにおける自由端部が位置する前記ベース部上の弁座の位置が上流側に近い、バルブ装置。
  • 請求項4に記載のバルブ装置であって、
    前記特定リードバルブの前記弁座は、前記ベース部に凹部を設けることにより形成されている、バルブ装置。
  • 請求項4に記載のバルブ装置であって、
    前記他のリードバルブの前記弁座は、前記ベース部に凸部を設けることにより形成されている、バルブ装置。
  • 請求項1または請求項2に記載のバルブ装置であって、
    前記リードバルブは、前記流路に配置される開口部を有するベース部と、前記開口部を開閉するフラップと、前記開口部の一端付近で前記フラップを前記ベース部に固定するピボットと、を有し、
    前記特定リードバルブは、他の前記リードバルブと比較して、開弁する際の前記フラップの自由端部の動き方向が重力方向に近い、バルブ装置。
  • 請求項7に記載のバルブ装置であって、
    前記特定リードバルブは、前記フラップの前記自由端部に付された重りを有する、バルブ装置。
  • 請求項1ないし請求項8のいずれかに記載のバルブ装置であって、さらに、
    前記複数のリードバルブを通過した酸化剤ガスを下流側で合流させる合流部を備える、バルブ装置。
  • 請求項9に記載のバルブ装置であって、
    前記特定リードバルブは、前記複数のリードバルブの内の中央付近に位置する、バルブ装置。
  • 請求項1ないし請求項10のいずれかに記載のバルブ装置であって、
    前記特定リードバルブは、上流側の前記流路に対向する位置付近に配置されている、バルブ装置。
  • 請求項1ないし請求項11のいずれかに記載のバルブ装置を備える燃料電池システム。
  • 说明书全文

    本発明は、燃料電池に酸化剤ガスを供給する流路に配置されるバルブ装置に関するものである。

    燃料電池は、反応ガス(燃料ガスおよび酸化剤ガス)を利用して電気化学反応を引き起こすことにより、物質の持つ化学エネルギーを直接電気エネルギーに変換する。 燃料電池には、反応ガス流路を介して反応ガスが供給される。 一般に、燃料電池に酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス流路には、運転停止時の触媒劣化を防止する等の目的で、酸化剤ガス流路を開閉するバルブ装置が設けられる(例えば特許文献1参照)。

    特開2007−059359号公報

    特開2004−168626号公報

    特開2006−331913号公報

    酸化剤ガス流路用のバルブ装置は、燃料電池システム設置スペースの小型化のために、小型化されることが好ましい。 従来の酸化剤ガス流路用のバルブ装置は、装置の小型化と開弁安定性(特にハンチングの抑制)との両立の点で、向上の余地があった。

    本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、燃料電池に酸化剤ガスを供給する流路に配置されるバルブ装置において、装置の小型化を図りつつ開弁安定性を向上させることを目的とする。

    上記課題の少なくとも一部を解決するために、本発明は、以下の形態または適用例として実現することが可能である。

    [適用例1]燃料電池に酸化剤ガスを供給する流路に配置されるバルブ装置であって、
    前記流路の上流側と下流側との圧力差に応じて開閉し、並列配置された複数のリードバルブを備え、
    前記複数のリードバルブの内の少なくとも1つである特定リードバルブは、他の前記リードバルブと比較して、開弁するための前記圧力差が小さく設定されている、バルブ装置。

    このバルブ装置では、燃料電池に酸化剤ガスを供給する流路に配置されるバルブ装置として比較的構造がシンプルで小型なリードバルブを複数並列に配置した構成を採用しているため、バルブ装置の小型化を実現することができる。 また、このバルブ装置では、開弁圧力差が小さい特定リードバルブのみが最初に開弁し、その後の流量増加に従って他のリードバルブも開弁するため、圧力差の急変動(ハンチング)を抑制することができ、開弁安定性を向上させることができる。

    [適用例2]適用例1に記載のバルブ装置であって、
    前記特定リードバルブは、他の前記リードバルブと比較して、有効径が小さい、バルブ装置。

    このバルブ装置では、特定リードバルブの開弁に伴う圧力差の低下量が小さくなるため、圧力差の急変動をさらに効果的に抑制することができ、開弁安定性をさらに向上させることができる。

    [適用例3]適用例1または適用例2に記載のバルブ装置であって、
    前記リードバルブは、前記流路に配置される開口部を有するベース部と、前記開口部を開閉するフラップと、前記開口部の一端付近で前記フラップを前記ベース部に固定するピボットと、を有し、
    前記特定リードバルブは、他の前記リードバルブと比較して、前記フラップにおける前記ベース部に固定された固定端部から自由端部に向かう第1の方向に直行する第2の方向に沿った幅に対する前記第1の方向に沿った長さの比が大きい、バルブ装置。

    このバルブ装置では、特定リードバルブにおける開弁圧力差を、他のリードバルブと比較して小さくすることができる。

    [適用例4]適用例1または適用例2に記載のバルブ装置であって、
    前記リードバルブは、前記流路に配置される開口部を有するベース部と、前記開口部を開閉するフラップと、前記開口部の一端付近で前記フラップを前記ベース部に固定するピボットと、を有し、
    前記特定リードバルブは、他の前記リードバルブと比較して、前記圧力差がゼロである初期状態において前記フラップにおける自由端部が位置する前記ベース部上の弁座の位置が上流側に近い、バルブ装置。

    このバルブ装置では、このバルブ装置では、特定リードバルブにおける開弁圧力差を、他のリードバルブと比較して小さくすることができる。

    [適用例5]適用例4に記載のバルブ装置であって、
    前記特定リードバルブの前記弁座は、前記ベース部に凹部を設けることにより形成されている、バルブ装置。

    このバルブ装置では、特定リードバルブにおける弁座の位置を、他のリードバルブと比較して上流側に近い位置にすることができる。

    [適用例6]適用例4に記載のバルブ装置であって、
    前記他のリードバルブの前記弁座は、前記ベース部に凸部を設けることにより形成されている、バルブ装置。

    このバルブ装置では、特定リードバルブにおける弁座の位置を、他のリードバルブと比較して上流側に近い位置にすることができる。

    [適用例7]適用例1または適用例2に記載のバルブ装置であって、
    前記リードバルブは、前記流路に配置される開口部を有するベース部と、前記開口部を開閉するフラップと、前記開口部の一端付近で前記フラップを前記ベース部に固定するピボットと、を有し、
    前記特定リードバルブは、他の前記リードバルブと比較して、開弁する際の前記フラップの自由端部の動き方向が重力方向に近い、バルブ装置。

    このバルブ装置では、このバルブ装置では、特定リードバルブにおける開弁圧力差を、他のリードバルブと比較して小さくすることができる。

    [適用例8]適用例7に記載のバルブ装置であって、
    前記特定リードバルブは、前記フラップの前記自由端部に付された重りを有する、バルブ装置。

    このバルブ装置では、特定リードバルブにおける開弁圧力差を、他のリードバルブと比較してさらに小さくすることができる。

    [適用例9]適用例1ないし適用例8のいずれかに記載のバルブ装置であって、さらに、
    前記複数のリードバルブを通過した酸化剤ガスを下流側で合流させる合流部を備える、バルブ装置。

    このバルブ装置では、開弁圧力差が小さい特定リードバルブのみが開弁した状態においても、下流側の酸化剤ガス流路のすべてに酸化剤ガスを供給することができる。

    [適用例10]適用例9に記載のバルブ装置であって、
    前記特定リードバルブは、前記複数のリードバルブの内の中央付近に位置する、バルブ装置。

    このバルブ装置では、開弁圧力差が小さい特定リードバルブのみが開弁した状態においても、下流側の酸化剤ガス流路のすべてに略均等に酸化剤ガスを供給することができる。

    [適用例11]適用例1ないし適用例10のいずれかに記載のバルブ装置であって、
    前記特定リードバルブは、上流側の前記流路に対向する位置付近に配置されている、バルブ装置。

    このバルブ装置では、特定リードバルブが上流側の流路における動圧によってより開弁しやすくなるため、より確実に特定リードバルブにおける開弁圧力差を、他のリードバルブと比較して小さくすることができる。

    なお、本発明は、種々の態様で実現することが可能であり、例えば、バルブ装置、バルブシステム、当該バルブ装置またはバルブシステムを備える燃料電池システム、等の形態で実現することができる。

    本発明の第1実施例における燃料電池システム10の概略構成を示す説明図である。

    シャットバルブ62の概略構成を示す説明図である。

    リードバルブ100の概略構成を示す説明図である。

    リードバルブ100の概略構成を示す説明図である。

    シャットバルブ62における3つのリードバルブ100の配置の一例を示す説明図である。

    シャットバルブ62における3つのリードバルブ100の配置の一例を示す説明図である。

    シャットバルブ62における圧力差の変化の一例を示す説明図である。

    第2実施例のシャットバルブ62における圧力差の変化の一例を示す説明図である。

    第3実施例における特定リードバルブ100Bの断面構成を概略的に示す説明図である。

    第3実施例の変形例における特定リードバルブ以外のリードバルブ100の断面構成を概略的に示す説明図である。

    第4実施例のシャットバルブ62の断面構成を概略的に示す説明図である。

    第5実施例におけるシャットバルブ62の構成を概略的に示す説明図である。

    次に、本発明の実施の形態を実施例に基づいて以下の順序で説明する。
    A. 第1実施例:
    B. 第2実施例:
    C. 第3実施例:
    D. 第4実施例:
    E. 第5実施例:
    F. 変形例:

    A. 第1実施例:
    図1は、本発明の第1実施例における燃料電池システム10の概略構成を示す説明図である。 燃料電池システム10は、燃料電池200を備えている。 燃料電池200は、エンドプレート210と、絶縁板220と、集電板230と、複数の単セル240と、集電板230と、絶縁板220と、エンドプレート210と、が、この順に積層されたスタック構造を有している。

    燃料電池200には、高圧水素を貯蔵した水素タンク50から、シャットバルブ51、レギュレータ52、配管53を介して、燃料ガスとしての水素が供給される。 水素は、図示しない燃料ガス供給マニホールドを介して各単セル240に供給され、各単セル240における発電に利用される。 各単セル240において利用されなかった水素(アノードオフガス)は、図示しない燃料ガス排出マニホールドを介して集約され、排出配管54を介して燃料電池200の外部に排出される。 なお、燃料電池システム10は、アノードオフガスを供給側の配管53に再循環させる再循環機構を有するとしてもよい。

    燃料電池200には、また、エアポンプ60、配管61、シャットバルブ62を介して、酸化剤ガスとしての空気が供給される。 空気は、図示しない酸化剤ガス供給マニホールドを介して各単セル240に供給され、各単セル240における発電に利用される。 各単セル240において利用されなかった空気(カソードオフガス)は、図示しない酸化剤ガス排出マニホールドを介して集約され、バルブ64、配管65を介して燃料電池200の外部に排出される。 なお、燃料電池システム10は、空気供給側の配管61から排出側の配管65へと燃料電池200を介さずに通じるバイパス機構を構成する配管66およびバルブ67を有するとしてもよい。 燃料ガスおよび酸化剤ガスは、反応ガスとも呼ばれる。

    なお、燃料電池200には、燃料電池200を冷却するため、図示しないラジエータにより冷却された冷却媒体が供給される。 冷却媒体としては、例えば水、エチレングリコール等の不凍液、空気などが用いられる。

    図2は、シャットバルブ62の概略構成を示す説明図である。 シャットバルブ62は、燃料電池200の運転時には空気を供給し、燃料電池200の運転停止時には触媒劣化を防止する等の目的で空気の供給を遮断するために、燃料電池200に空気を供給するための流路(配管61)に配置されて流路を開閉するバルブ装置である。

    図2に示すように、シャットバルブ62は、並列配置された3つのリードバルブ100A,100B,100Cを有している。 本明細書では、個々のリードバルブ100を区別する必要の無い場合には、個々のリードバルブ100を区別するための符号A,B,Cを省略するものとする。 エアポンプ60から続く配管61により構成される空気供給流路は、各リードバルブ100の上流側に連通しており、また、各リードバルブ100の下流側は、燃料電池200へと続く配管61により構成される空気供給流路に連通している。

    図3および図4は、リードバルブ100の概略構成を示す説明図である。 図3にはリードバルブ100の断面構成を示しており、図4にはリードバルブ100の平面構成を示している。 リードバルブ100は、空気供給流路に配置されて流路の一部を構成する開口部(オリフィス部)103を有するベース部102と、ベース部102の下流側表面の開口部103の一端付近にピボット108により固定されたフラップ104およびストッパー106と、を有している。 フラップ104は、弾性を有する板状部材であり、ピボット108によりベース部102に固定された端部(以下、「固定端部」と呼ぶ)とは反対側の端部(以下、「自由端部」と呼ぶ)は自由端となっている。 リードバルブ100の上流側における圧力と下流側における圧力との差(以下、単位「圧力差」と呼ぶ)がゼロである初期状態においては、フラップ104はベース部102に押し付けられて密着し、開口部103の全面を閉鎖する。 リードバルブ100の上流側圧力が増加して圧力差が所定の開弁圧力差以上になると、フラップ104がピボット108を支点として下流側に弾性変形し、ベース部102の開口部103の一部または全部が開放される。 このように、リードバルブ100は、圧力差に応じてフラップ104が変形することにより、開閉する。 ストッパー106は、フラップ104よりも下流側の位置に、ベース部102と所定の角度を為すように設置された板状部材である。 フラップ104の弾性変形の範囲は、ストッパー106により制限される。 すなわち、ストッパー106は、リードバルブ100の最大開口面積を規定する。

    図5および図6は、シャットバルブ62における3つのリードバルブ100の配置の一例を示す説明図である。 図5および図6に示すように、本実施例では、リードバルブ100Bが3つのリードバルブ100の内の中央に配置されている。 また、リードバルブ100Bは、シャットバルブ62の上流側の空気供給流路(配管61)に対向する位置に配置されている。

    以上説明したように、本実施例の燃料電池システム10では、空気供給流路用のシャットバルブ62として、比較的構造がシンプルで小型なリードバルブ100を複数並列に配置した構成を採用しているため、シャットバルブ62の小型化を実現することができると共に、最大流量での低圧力損失化と耐久性の向上との両立を実現することができる。

    図5に示すように、本実施例のシャットバルブ62では、リードバルブ100Bは、他のリードバルブ100A,100Cと比較して、縦横比L/Wの値が大きい。 ここで、本実施例では、縦横比L/Wは、フラップ104の幅W(フラップ104の固定端部から自由端部に向かう方向(第1の方向)に直交する方向(第2の方向)に沿った大きさ)に対する長さL(第1の方向に沿った大きさ)の比を意味する。 本実施例では、各リードバルブ100の長さL(La,Lb,Lc)は同じである一方、リードバルブ100Bの幅Wbが他のリードバルブ100A,100Cの幅(Wa,Wc)と比較して小さくなっているため、リードバルブ100Bの縦横比Lb/Wbは他のリードバルブ100A,100Cの縦横比La/Wa,Lc/Wcと比較して大きくなっている。

    リードバルブ100は、縦横比L/Wの値が大きいほど、開弁するための圧力差(開弁圧力差)が小さくなる。 従って、本実施例では、リードバルブ100Bの開弁圧力差は、他のリードバルブ100A,100Cの開弁圧力差よりも小さい。 このように、3つのリードバルブ100の内の1つの開弁圧力差を他のリードバルブ100の開弁圧力差より小さく設定すると、以下に説明するように、開弁安定性を向上させることができる。 なお、本明細書では、開弁圧力差が他のリードバルブ100より小さく設定されたリードバルブ100(100B)を、特定リードバルブとも呼ぶものとする。

    図7は、シャットバルブ62における圧力差の変化の一例を示す説明図である。 図7(a)には、本実施例のシャットバルブ62におけるエアポンプ60の負荷Qi(回転数)の変化に伴う圧力差Piの変化の例を示しており、図7(b)には、すべてのリードバルブ100の開弁圧力差が同一値に設定された比較例のシャットバルブにおける圧力差Piの変化の例を示している。

    図7(b)に示すように、比較例では、タイミングt11においてエアポンプ60の負荷がQ1となり配管61に空気が供給されてシャットバルブの上流側の圧力が上昇すると、シャットバルブの上流側と下流側との圧力差Piが初期値P0(=ゼロ)から上昇していく。 比較例ではすべてのリードバルブ100の開弁圧力差が同一値に設定されているため、タイミングt12において圧力差がリードバルブ100の開弁圧力差P11に達すると、すべてのリードバルブ100が略同時に開弁する。 すべてのリードバルブ100が略同時に開弁すると、シャットバルブにおける圧力差Piは急激に低下する(タイミングt13)。 これにより、すべてのリードバルブ100は再度、急激に閉弁する。 なお、「閉弁」は、リードバルブ100の開口部103がフラップ104によって完全に閉鎖される動作の他に、完全に閉鎖されはしないがフラップ104の弾性変形が上流側に戻されて流路断面積が小さくなる動作を含む。 すべてのリードバルブ100が閉弁するとシャットバルブの圧力差は再度、急激に上昇するため、すべてのリードバルブ100は再度、急激に開弁する。 このように、すべてのリードバルブ100の開弁圧力差が同一値に設定されていると、特にエアポンプ60の負荷Qiが小さく低流量・低圧力損失のときに、すべてのリードバルブ100が略同時に開弁および閉弁を繰り返し、シャットバルブにおける圧力差が激しく増減する現象(いわゆるハンチング)が発生する。 また、閉弁時にフラップ104がベース部102に激しく当たることにより、騒音が発生する場合がある。

    一方、図7(a)に示すように、本実施例でも、タイミングt1においてエアポンプ60の負荷QiがQ1となり配管61に空気が供給されてシャットバルブ62の上流側の圧力が上昇すると、シャットバルブ62の上流側と下流側との圧力差Piが初期値P0(=ゼロ)から上昇していく。 ここで、本実施例では、特定リードバルブ100Bの開弁圧力差が他のリードバルブ100の開弁圧力差より小さく設定されているため、タイミングt2において圧力差が特定リードバルブ100Bの開弁圧力差P1(<P11)に達すると、特定リードバルブ100Bのみが開弁する。 特定リードバルブ100Bが開弁すると、シャットバルブ62における圧力差は低下するものの、他の2つのリードバルブ100A,100Cはまだ閉弁状態であるため、圧力差の低下量は比較的小さく、特定リードバルブ100Bは流路が狭まるものの完全な開口閉鎖には至らない(タイミングt3)。 そのため、シャットバルブ62における圧力差Piは、所定値P2(P0<P2<P1)付近で安定する。 その後は、エアポンプ60の負荷Qiが増加すると、残りのリードバルブ100が開弁する。

    このように、本実施例のシャットバルブ62では、3つのリードバルブ100の内の1つの特定リードバルブ100Bの開弁圧力差が他のリードバルブ100の開弁圧力差より小さく設定されているため、例えば運転開始時といった低流量・低圧力損失時においては、開弁圧力差が小さい特定リードバルブ100Bのみが最初に開弁し、その後の流量増加に従って他のリードバルブ100も開弁する。 そのため、本実施例のシャットバルブ62では、圧力差の急変動(ハンチング)を抑制することができ、開弁安定性を向上させることができると共に、フラップ104のベース部102への衝突に伴う騒音の発生も抑制することができる。 以上のように、本実施例のシャットバルブ62では、装置の小型化を図りつつ開弁安定性を向上させることができる。

    なお、本実施例のシャットバルブ62では、上述したように、特定リードバルブ100Bがシャットバルブ62の上流側の空気供給流路(配管61)に対向する位置に配置されているため、特定リードバルブ100Bは空気供給流路における動圧によってより開弁しやすくなり、特定リードバルブ100Bの開弁圧力差をより確実に他のリードバルブ100の開弁圧力差より小さく設定することができる。

    B. 第2実施例:
    図8は、第2実施例のシャットバルブ62における圧力差の変化の一例を示す説明図である。 第2実施例では、シャットバルブ62に含まれる3つのリードバルブ100の内、特定リードバルブ100Bは、他のリードバルブ100A,100Cと比較して、有効径が小さい。 具体的には、特定リードバルブ100Bは、他のリードバルブ100A,100Cと比較して、ベース部102の開口部103(オリフィス)の径(オリフィス径)が小さくなっているために有効径が小さい。

    なお、オリフィス径の代わりに、特定リードバルブ100Bは、他のリードバルブ100A,100Cと比較して、フラップ104の開口部103をシールするシール部の径(シール径)が小さくなっているために有効径が小さいとしてもよいし、初期状態からフラップ104がストッパー106に当接するまでの角度が小さくなっているために有効径が小さいとしてもよい。 すなわち、特定リードバルブ100Bは、他のリードバルブ100A,100Cと比較して、開口断面積が小さくなっている。

    図7に示すように、第2実施例においても、タイミングt1においてエアポンプ60の負荷QiがQ1となり配管61に空気が供給されてシャットバルブ62の上流側の圧力が上昇すると、シャットバルブ62の上流側と下流側との圧力差Piが初期値P0(=ゼロ)から上昇していく。 タイミングt2において圧力差が特定リードバルブ100Bの開弁圧力差P1に達すると、特定リードバルブ100Bのみが開弁する。 特定リードバルブ100Bが開弁すると、シャットバルブ62における圧力差は所定値P2まで低下して安定する。 ここで、第2実施例では、特定リードバルブ100Bの有効径は他のリードバルブ100A,100Cの有効径より小さいため、特定リードバルブ100Bの開弁に伴うシャットバルブ62の圧力差の低下量は小さい。 すなわち、図8に示すように、第1実施例における特定リードバルブ100Bの開弁後のシャットバルブ62の圧力差P2(c)と比較して、第2実施例における特定リードバルブ100Bの開弁後のシャットバルブ62の圧力差P2は大きい値となる。 そのため、第2実施例のシャットバルブ62では、圧力差の急変動をさらに効果的に抑制することができ、開弁安定性を向上させることができると共に、騒音の発生もより確実に抑制することができる。

    C. 第3実施例:
    図9は、第3実施例における特定リードバルブ100Bの断面構成を概略的に示す説明図である。 図9には、第3実施例における特定リードバルブ100Bの初期状態(圧力差がゼロである状態)における特定リードバルブ100Bの断面構成を示している。 第3実施例のシャットバルブ62では、第1実施例と同様に、特定リードバルブ100Bの開弁圧力差が他のリードバルブ100A,100Cの開弁圧力差よりも小さく設定されているが、特定リードバルブ100Bと他のリードバルブ100A,100Cとの間でフラップ104の形状は同一である。 第3実施例では、特定リードバルブ100Bと他のリードバルブ100A,100Cとの間で、フラップ104の形状を異ならせる代わりに、初期状態においてフラップ104における自由端部が位置する弁座の位置を異ならせることにより、開弁圧力差を異ならせている。

    すなわち、図9に示すように、第3実施例の特定リードバルブ100Bでは、リードバルブ100のベース部102に形成された弁座が、ベース部102に凹部を設けることにより形成されている。 そのため、第3実施例のシャットバルブ62では、特定リードバルブ100Bにおける弁座の位置は、他のリードバルブ100A,100Cにおける弁座の位置と比較して、上流側に近くなっている。 そのため、第3実施例でも、特定リードバルブ100Bの開弁圧力差が、他のリードバルブ100A,100Cの開弁圧力差よりも小さく設定される。 従って、第3実施例のシャットバルブ62では、第1実施例と同様に、装置の小型化を図りつつ開弁安定性を向上させることができる。

    なお、他の構成により、特定リードバルブ100Bと他のリードバルブ100A,100Cとの間で弁座の位置を異ならせて開弁圧力差を異ならせることも可能である。 図10は、第3実施例の変形例における特定リードバルブ以外のリードバルブ100の断面構成を概略的に示す説明図である。 図10に示した第3実施例の変形例における特定リードバルブ100B以外のリードバルブ100Aでは、リードバルブ100のベース部102に形成された弁座が、ベース部102に凸部を設けることにより形成されている。 そのため、第3実施例の変形例においても、特定リードバルブ100Bにおける弁座の位置は、他のリードバルブ100A,100Cにおける弁座の位置と比較して、上流側に近くなっている。 そのため、第3実施例の変形例でも、特定リードバルブ100Bの開弁圧力差が、他のリードバルブ100A,100Cの開弁圧力差よりも小さく設定される。

    D. 第4実施例:
    図11は、第4実施例のシャットバルブ62の断面構成を概略的に示す説明図である。 第4実施例のシャットバルブ62は、いわゆるバンガロータイプのシャットバルブである。 すなわち、第4実施例のシャットバルブ62では、ベース部102が略V型断面形状であり、ベース部102の両辺にリードバルブ100が設けられている。 より詳細には、ベース部102の両辺に開口部103が設けられ、各開口部103の端部近辺にフラップ104およびストッパー106がピボット108で固定されている。

    第4実施例のシャットバルブ62は、ベース部102の一方の辺に設けられたリードバルブ100Bが開弁する際のフラップ104の自由端部の動き方向が重力方向と略一致するように設置されて使用される。 そのため、ベース部102の他方の辺に設けられたリードバルブ100Aが開弁する際のフラップ104の自由端部の動き方向は重力方向の反対方向に略一致することとなる。 従って、第4実施例のシャットバルブ62では、リードバルブ100Bの開弁圧力差がリードバルブ100Aの開弁圧力差よりも小さくなる。 すなわち、第4実施例のシャットバルブ62でも、リードバルブ100Bが特定リードバルブとして機能する。 従って、第4実施例のシャットバルブ62でも、装置の小型化を図りつつ開弁安定性を向上させることができる。

    また、第4実施例のシャットバルブ62は、特定リードバルブ100Bのフラップ104の自由端部に重りWeが付加されている。 そのため、第4実施例のシャットバルブ62では、特定リードバルブ100Bがより開弁しやすくなり、特定リードバルブ100Bの開弁圧力差をより確実に他のリードバルブ100Aの開弁圧力差より小さく設定することができる。 また、重りWeの重さを調整することにより、特定リードバルブ100Bの開弁圧力差と他のリードバルブ100Aの開弁圧力差との差を適切に設定することができ、開弁安定性をより良好に向上させることができる。

    E. 第5実施例:
    図12は、第5実施例におけるシャットバルブ62の構成を概略的に示す説明図である。 第5実施例のシャットバルブ62は、第1実施例と同様に、3つのリードバルブ100A,100B,100Cを有しており、中央のリードバルブ100Bが特定リードバルブとして機能する。 また、第5実施例のシャットバルブ62は、3つのリードバルブ100を通過した空気を下流側で合流させる合流部300を有している。 合流部300は、各リードバルブ100の下流側の流路間を連通する開口部OPを有することにより、下流側での空気の合流を実現している。 また、燃料電池200は、複数の酸化剤ガス供給マニホールドを有しており、各リードバルブ100の下流側の流路は各酸化剤ガス供給マニホールドに連通している。

    第5実施例では、中央に位置するリードバルブ100Bが特定リードバルブとして機能するため、特定リードバルブ100Bのみが開弁する低流量時にも、合流部300を介してすべての酸化剤ガス供給マニホールドに空気が均等に供給される。 そのため、複数の酸化剤ガス供給マニホールドを有する燃料電池200への空気供給のためのシャットバルブ62において、各酸化剤ガス供給マニホールドへの均等な空気の供給を維持しつつ、開弁安定性を向上させることができる。

    F. 変形例:
    なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。

    上記各実施例における燃料電池システム10やその構成要素(例えばシャットバルブ62)の構成はあくまで一例であり、種々変更可能である。 例えば、シャットバルブ62の有するリードバルブ100の数は、2つ以上であればいくつでもよい。 また、シャットバルブ62の有する複数のリードバルブ100の内、開弁圧力差が他のリードバルブ100の開弁圧力差より小さく設定されている特定リードバルブの数は、1つではなく複数であってもよい。

    10…燃料電池システム 50…水素タンク 51…シャットバルブ 52…レギュレータ 53…配管 54…排出配管 60…エアポンプ 61…配管 62…シャットバルブ 64…バルブ 65…配管 66…配管 67…バルブ 100…リードバルブ 102…ベース部 103…開口部 104…フラップ 106…ストッパー 108…ピボット 200…燃料電池 210…エンドプレート 220…絶縁板 230…集電板 240…単セル 300…合流部