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System and method for measuring optical characteristics of objects

申请号 JP2005208944 申请日 2005-07-19 公开(公告)号 JP2005308764A 公开(公告)日 2005-11-04
申请人 Lj Lab Llc; エルジェイ・ラボラトリーズ・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー; 发明人 JUNG WAYNE D; JUNG RUSSELL W; LOUDERMILK ALAN R;
摘要 PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a color sensing system for determining color characteristics of an object. SOLUTION: In this color sensing system, a peripheral receiver optical fiber/element 7 is provided apart from a central light source optical fiber/element 5 to receive and measure the light reflected from surface of the object 20. Light from the peripheral fiber optics 7 passes through various filters. The peripheral receiver optical fiber 7 is used to determine information on height and angle of a probe 1 to the measuring object 20. Under control of a processor, color measurement is performed at the given height and angle. Configurations of various color spectrophotometers are disclosed. Also data on translucence, fluorescence property and/or surface structure can be acquired. Further an operator can be led to use this system by being supplied with audio feedback. The probe 1 also may have either a freely-attachable/detachable or shielded tip for inhibiting contamination. COPYRIGHT: (C)2006,JPO&NCIPI
权利要求
  • 受光した光の色特性を判定する色検知装置であって、
    光を受ける少なくとも1つの入力と、
    複数のフィルタ・エレメントと、
    複数のセンサであって、そのセンサの少なくともあるものは、前記少なくとも1つの入力からの光をフィルタ・エレメントのそれぞれを介して受け、該センサは前記少なくとも1つの入力によって受けた光の強度に比例した周波数を有する複数の信号を発生する、センサと、
    を備え、受光した光の色特性が前記複数の信号に基づいて判定される、装置。
  • 請求項1記載の装置において、前記フィルタ・エレメントはグラディエント・フィルタからなる装置。
  • 請求項1記載の装置において、前記信号はアナログ−デジタル変換なしで処理される装置。
  • 請求項1記載の装置において、前記センサからのデータは処理エレメントに結合され、前記色特性は、前記複数の信号の各々の周波数または周期の測定に基づいて判定される、装置。
  • 請求項1記載の装置において、1つ以上のセンサが色フィルタ・エレメントを通さない光を受け、その色フィルタ・エレメントを通さない光を受けた1つ以上のセンサが、受光した光のグレイ・レベル特性を判定する、装置。
  • 請求項1記載の装置において、1つ以上のセンサが色フィルタ・エレメントを通さない光を受け、その色フィルタ・エレメントを通さない光を受けた1つ以上のセンサが、評価中の物体に対するプローブの物理的位置特性を決定する、装置。
  • 請求項1記載の装置において、光がプローブ上の少なくとも1つの光源から供給され、光は該プローブ上の少なくとも1つ受光器によって受光されて、前記少なくとも1つの入力に結合され、
    前記少なくとも1つの受光器は前記少なくとも1つの光源から間隔を有し、第1の高さが規定され、前記プローブが評価中の物体の一表面から前記第1の高さ以下の距離にあるとき、前記物体の一表面から反射された光は前記少なくとも1つの受光器によって受光されない、装置。
  • 請求項7記載の装置において、前記物体の色特性は、前記プローブが物体から前記第1の高さ以下に配置されたとき行われる少なくとも1つの測定に基づいて判定される、装置。
  • 請求項7記載の装置において、更に前記プローブのためのシールドを備え、前記光源からの光が該シールドを介して前記物体に通り、該物体からシールドを介して光が反射され、前記物体の色特性は物体から前記シールドを介して反射された光により判定される、装置。
  • 請求項9記載の装置において、前記シールドは前記第1の高さ以下厚さを有する装置。
  • 請求項9記載の装置において、前記シールドは使い捨てである装置。
  • 請求項9記載の装置において、前記シールドにより生じる歪みを減少させるため、参照基準の測定が利用される、装置。
  • 請求項1記載の装置において、前記フィルタ・エレメントが赤フィルタ、緑フィルタ、および青フィルタを備え、前記赤フィルタを通る光を受けるため赤センサが配置され、前記緑フィルタを通る光を受けるため緑センサが配置され、前記青フィルタを通る光を受けるため青センサが配置される、装置。
  • 請求項13記載の装置において、更に広帯域センサを備え、該広帯域センサよって受けた光は、前記赤フィルタ、緑フィルタ、および青フィルタを通過しない、装置。
  • 受光した光の色特性を判定する色検知装置であって、
    光を受ける少なくとも1つの入力と、
    前記受光した光をスペクトル成分に分離するスペクトル分離器と、
    複数のセンサであって、そのセンサの少なくともあるものは、前記少なくとも1つの入力からの光を前記スペクトル分離器を介して受け、該センサは前記少なくとも1つの入力によって受けた光の強度に比例した周波数を有する複数の信号を発生する、センサと、
    を備え、受光した光の色特性が前記複数の信号に基づいて判定される、装置。
  • 請求項15記載の装置において、前記スペクトル分離器は、前記少なくとも1つの入力を介して受けた光の少なくとも一部をスペクトル分離する複数のフィルタ・エレメントを備える、装置。
  • 受光した光の色特性を判定する色検知装置であって、
    光を受ける少なくとも1つの入力と、
    複数のフィルタ・エレメントと、
    複数の光−周波数変換センサであって、そのセンサの少なくともあるものは、前記少なくとも1つの入力からの光をフィルタ・エレメントのそれぞれを介して受け、前記センサは該センサによって受けた光の強度に基づいて変化する周波数を有する複数の信号を発生する、センサと、
    を備え、受光した光の色特性が前記複数の信号に基づいて判定される、装置。
  • 請求項17記載の装置において、前記信号の各々が処理エレメントに結合されるデジタル信号からなり、前記処理エレメントは、アナログ−デジタル変換なしで、前記信号の各々の周波数または周期を決定する、装置。
  • 受光した光の色特性を判定する色検知装置であって、
    光を受ける少なくとも1つの入力と、
    少なくとも赤フィルタ・エレメント、緑フィルタ・エレメント、および青フィルタ・エレメントと、
    複数の光−周波数変換センサであって、該センサは、前記少なくとも1つの入力からの光を前記赤フィルタ・エレメント、緑フィルタ・エレメント、および青フィルタ・エレメントのそれぞれを介して受ける少なくとも赤センサ、緑センサ、および青センサを備え、前記センサは該センサによって受けた光の強度に基づいて変化する周波数を有する複数の信号を発生する、センサと、
    を備え、受光した光の色特性が前記複数の信号に基づいて判定される、装置。
  • 請求項19記載の装置において、前記信号の各々が処理エレメントに結合されるデジタル信号からなり、前記処理エレメントは、アナログ−デジタル変換なしで、前記信号の各々の周波数または周期を判定する、装置。
  • 受光した光の色特性を判定する色検知装置であって、
    光を受ける少なくとも1つの入力と、
    少なくとも赤フィルタ・エレメント、緑フィルタ・エレメント、および青フィルタ・エレメントと、
    複数の光−周波数変換センサであって、該センサは、前記少なくとも1つの入力からの光を前記赤フィルタ・エレメント、緑フィルタ・エレメント、および青フィルタ・エレメントのそれぞれを介して受ける少なくとも赤センサ、緑センサ、および青センサを備え、前記センサは、更に前記赤フィルタ・エレメント、緑フィルタ・エレメント、および青フィルタ・エレメントを通る光を受けない少なくとも1つの広帯域センサを備え、前記センサは該センサによって受けた光の強度に基づいて変化する周波数を有する複数の信号を発生する、センサと、
    を備え、受光した光の色特性が前記複数の信号に基づいて判定される、装置。
  • 請求項21記載の装置において、前記信号の各々が処理エレメントに結合されるデジタル信号からなり、前記処理エレメントは、アナログ−デジタル変換なしで、前記信号の各々の周波数または周期を決定する、装置。
  • 請求項21記載の装置において、前記広帯域センサによって受けた光が中性濃度フィルタを通過する、装置。
  • 請求項21記載の装置において、前記広帯域センサからのデータからグレイ・レベル値が決定される、装置。
  • 说明书全文

    本発明は、物体の色のような光学特性を測定するデバイスおよび方法に関し、更に特定すれば、高さまたは角度の依存性に伴う問題を最少に抑えたハンドヘルド・プローブを用いて、歯、織物またはその他の物体、あるいは表面の色およびその他の光学特性を測定するデバイスおよび方法に関するものである。

    分光光度計(spectrophotometer)や測色計(colorimeter)のような種々の色/光学測定デバイスが、当技術分野では公知である。 かかる従来のデバイスの限界を理解するためには、色に関するある種の原理を理解することが助けとなる。 理論的な裏付けはしないが、本出願人は以下の議論を行うことにする。

    物体の色は、光が当該物体の表面から反射される態様を決定する。 光が物体に入射するとき、反射光は、物体の表面の色に応じて、強度および波長が異なる。 したがって、赤い物体は、青または緑の物体よりも強い強度で赤い光を反射し、同様に緑の物体は、赤い物体または青い物体よりも強い強度で、緑の光を反射する。

    物体の色を評価する方法の1つに、それを広帯域スペクトル即ち「白い」光で照明し、可視スペクトル全体におよぶ反射光のスペクトル特性を測定し、反射スペクトルを入射光スペクトルと比較するというものがある。 かかる計器は、典型的に、広帯域分光光度計を必要とするが、通常、高価であり、嵩張り、比較的操作がやっかいなために、かかる計器の実用的な応用は限られている。

    ある種の用途では、分光光度計によって与えられる広帯域データは不要な場合がある。 かかる用途では、数値、または物体の色を表す値の比較的小さな集合によって、色を評価するデバイスが製造または提案されている。

    物体の色は、3つの値で表現可能であることは公知である。 例えば、物体の色は、CIE値によって、または「三刺激値(tristimulus values)」として知られているものによって、あるいはその他の多数の直交結合(orthogonal combination)によって、赤、緑および青値、強度値および色差値で表すことができる。 3つの値が直交する、即ち、集合内の2つの要素のいずれの組み合わせも、第3の要素には含まれ得ないことは重要である。

    物体の色を評価するかかる方法の1つに、広帯域「白色」光で物体を照明し、狭帯域フィルタを通過させた後に、反射光の強度を測定するというものがある。 典型的には3つのフィルタ(例えば、赤、緑および青)を用いて、表面の色を表す三刺激光の値を供給する。 更に他の方法には、一度に1つずつ3つの単色光源(例えば、赤、緑および青)で物体を照明し、次に単一の光センサを用いて反射光の強度を測定するというものがある。 次に、3つの測定値を、表面の色を表す三刺激値に変換する。 かかる色測定技法は、表面の色を表す等価な三刺激値を生成するために利用することができる。 通常、複数のカラー・センサ(または分光光度計の場合は連続体)と共に「白色」光源を用いても、単一光センサと共に複数の有色光源を利用しても、問題にはならない。

    しかしながら、従来の技法には難点がある。 光が表面に入射し、受光部に反射される場合、光センサの高さ、ならびに表面および光源に対するセンサの角度が、受ける光の強度にも影響を与える。 色の判定は、異なる色に対して、受けた光の強度を測定し評価することによって行われるので、受光部の高さおよび角度依存性を排除すること、または何らかの方法で考慮することは重要である。

    光源および受光部の高さおよび角度依存性を解消する1つの方法に、固定取り付け構成を備え、光源および受光部を固定化し、物体の配置および測定を常に予め設定された高さおよび角度で行うというものがある。 固定取り付け構成は、かかる方法の適用可能性を大きく制限する。 別の方法に、光源および受光ブローブに取り付け脚を追加し、物体をプローブに接触させ、一定の高さおよび角度を保持するというものがある。 かかる装置における脚部は、物体に対して一定の角度(通常垂直)を維持することを保証するために、十分に広く離れていなければならない。 かかる装置は、小さな物体上、または到達するのが困難な物体上で利用するのが非常に難しく、通常、曲面を有する物体を測定する際には満足のいくように機能することができない。

    歯科学の分野における色測定デバイスの使用が提案されている。 最近の歯科学では、歯の色は、典型的には、患者の歯を1組の「シェード・ガイド(shade guide)」と手作業で比較することによって評価される。 義歯(dental prosthesis)の所望の色を適正に選択するために、歯科医は多数のシェード・ガイドを利用することが可能である。 かかるシェード・ガイドは、数十年にわたって利用されてきており、色の決定は、1組のシェード・ガイドを患者の歯の隣に保持し、最もよく一致するものを見つけ出そうとすることによって、歯科医が主観的に行っていた。 しかしながら、不幸なことに、最良の一致は、しばしば、歯科治療室(dental operatory)における周囲の光の色や、患者の化粧または衣服の周囲色、更に歯科医の疲労度によって影響される。

    同様の主観的な色の評価は、塗装業界においても行われており、物体の色を塗料基準ガイドと比較する。 この業界では多数の塗料ガイドが入手可能であり、色の判定も、多くの場合、周囲の光の色、ユーザの疲労、およびユーザの色に対する感受性によって影響される。 多くの人はある種の色には色感がなく(色盲)、更に色の判定を複雑化することになる。

    一般的に、色の評価は、多くの業界で必要とされる。 確かに全てではないが、いくつかの用途には、歯科学(歯の色)、皮膚科学(皮膚障害の色)、内装(塗料、織物の色)、繊維業界、自動車修理(塗装色の一致)、写真(再現の色、撮影対象物体に対する写真の色基準)、印刷およびリソグラフィ、化粧(髪および皮膚の色、化粧の一致)、ならびに便利で信頼性のある方法で色を測定することが有用なその他の用途が含まれる。

    かかる用途に関しては、しかしながら、従来の色/光学測定技法の限界が、典型的には、かかる技法の利用を制限している。 例えば、典型的な広帯域分光計は、高コストでおよび嵩張ること、更に高さおよび角度依存性に対処するために固定取り付け構成または脚部が必要なことのために、かかる従来技術の適用可能性がしばしば制限されている。

    更に、かかる従来の方法およびデバイスの他の制約として、高さおよび角度依存性問題の解決が、典型的には、測定対象物体と接触することを必要とする点があげられる。 ある種の用途では、物体の色を測定し評価する際に、この物体の表面との接触を必要としない小さなプローブを用いることが望ましい場合がある。 ある種の用途では、例えば、衛生上の考慮から、かかる接触は望ましくない。 内装のようなその他の用途では、物体との接触が、表面に傷を付けたり(物体に湿性塗料を塗る場合のように)、あるいは望ましくない影響の原因となる可能性がある。

    要約すれば、歯科学の分野およびその他の用途では、物体との物理的な接触を必要とせず、物体の色およびその他の光学特性を信頼性高く測定し評価することができる、低価格で、小形のハンドヘルド・プローブ、ならびにかかるデバイスに基づく方法が必要とされている。

    したがって、本発明の目的は、従来の色/光学測定技法の限界に対処することである。
    本発明の他の目的は、物体または表面との接触を必要としない、実用的な大きさのハンドヘルド・プローブを用いて、歯、織物またはその他の物体あるいは表面の色またはその他の光学特性を測定する際に有用な、方法およびデバイスを提供することである。

    本発明の別の目的は、固定位置機械的取り付け用脚部またはその他の機械的な障害物を必要としない、色/光学測定プローブおよび方法を提供することである。
    本発明の更に他の目的は、測定対象の表面付近に単に置くだけのプローブと共に利用可能であり、色またはその他の光学特性を測定する際に有用なプローブおよび方法を提供することである。

    本発明の更に別の目的は、測定対象物体の半透明特性を判定可能なプローブおよび方法を提供することである。
    本発明の別の目的は、測定対象物体の表面組織特性を判定可能なプローブおよび方法を提供することである。

    本発明の更に別の目的は、測定対象物体の蛍光特性を判定可能なプローブおよび方法を提供することである。
    本発明の目的は、プローブを領域全体に渡って移動させ、更に領域全体の色を統合することにより、小さな特異点(spot singulary)の面積を測定可能な、あるいは不規則な形状を測定可能なプローブおよび方法を提供することである。

    また、本発明の目的は、測定対象物体に対して実質的に固定的に保持されるプローブを用いて、光学特性を測定するプローブおよび方法を提供することである。
    最後に、本発明の目的は、洗浄のための取り外し、使用後の廃棄等が可能な、着脱自在の先端またはシールドを有することができるプローブを用いて、光学特性を測定するプローブおよび方法を提供することである。

    本発明によれば、信頼性高く、しかも高さおよび角度依存性の問題を最少に抑え、物体の色およびその他の光学特性を測定するデバイスおよび方法を提供する。 本発明では、ハンドヘルド・プローブを利用する。 ある種の好適な実施形態では、このハンドヘルド・プローブは、多数の光ファイバを内蔵する。 1つ(以上)の光源(群)から、測定対象物体に光を差し向ける。 ある種の好適な実施形態では、光源は、中央光源光ファイバである(他の光源および光源配列も利用可能である)。 物体から反射した光は、多数の受光部(器)によって検出される。 これらの受光部(受光部光ファイバとすることができる)に含まれるのは、複数の周囲受光部(受光部光ファイバ等とすることができる)である。 ある種の好適な実施形態では、3本の周囲光ファイバを用いて、所望の、そして所定の高さおよび角度で測定を行うことによって、従来の方法において見られた高さおよび角度依存性の問題を最少に抑える。 ある種の実施形態では、本発明は、測定対象物体の半透明性(translucence)および蛍光(fluorescence)特性や、表面構造および/またはその他の光学的特性または表面特性を測定することも可能である。

    本発明は、広帯域分光光度計の構成要素を含むことができ、また代わりに、三刺激型測色計の構成要素を含んでもよい。 本発明は、種々の色測定デバイスを用い、実用的で、信頼性高くかつ効率的に色を測定することができ、ある種の好適な実施形態では、カラー・フィルタ・アレイや複数のカラー・センサを含む。 制御および計算の目的のために、マイクロプロセッサを含ませる。 温度センサを含ませて温度を測定し、異常状態の測定および/またはフィルタまたはシステムのその他の構成物の温度効果の補償を行う。 加えて、本発明は、オーディオ・フィードバックを含み、色/光学測定を行う際にオペレータを誘導することができ、更に、1つ以上の表示デバイスを含み、制御、ステータスまたはその他の情報を表示させてもよい。

    本発明によって、ハンドヘルド・プローブを用い実用的かつ信頼性高い色/光学的測定が可能となり、本質的に高さおよび角度依存性の問題がなく、物体に対してプローブの高さおよび角度を固定するための固定具、脚、またはその他の望ましくない機械的構成に頼ることもない。

    いくつかの好適な実施形態を参照しながら、本発明について詳細に説明する。 後述するが、種々の実施形態の種々の改良および交換も、本明細書における原理および教示に基づいて可能である。

    図1を参照し、本発明による色/光学特性測定システムおよび方法の好適な実施形態の一例を説明する。
    プローブ・チップ1は、複数の光ファイバを内包し、その各々が1本以上の光ファイバから成るものとすることができる。 好適な実施形態では、プローブ・チップ1内に内蔵されている光ファイバは、単一の光源光ファイバと、3本の受光部(器)光ファイバとを含む。 物体の色またはその他の光学特性を測定するためのかかる光ファイバの使用については、後で説明する。 プローブ・チップ1は、プローブ本体2に取り付けられ、プローブ本体2上には、スイッチ17が固定されている。 スイッチ17はワイヤ18を通じてマイクロプロセッサ10と通信し、例えば、オペレータがデバイスを作動させ、色/光学測定を行うための機構を備える。 プローブ・チップ1内の光ファイバは、その先端(即ち、プローブ本体2から遠い端部)において終端する。 プローブ・チップ1の先端は、測定対象物体の表面に向けられているが、これについては以下で更に詳しく説明する。 プローブ・チップ1内の光ファイバは、光学的に、ファイバ本体2を貫通し、光ファイバ・ケーブル3を介して光センサ8に達する。 光センサ8は、マイクロプロセッサ10に結合されている。

    マイクロプロセッサ10は、従来の関連する構成物、即ち、メモリ(PROM、EPROMまたはEEPROMのようなプログラム可能メモリ、DRAMまたはSRAMのようなワーキングメモリ、および/またはFLASH等の不揮発性メモリのような他のタイプのメモリ)、周辺回路、クロックおよび電源のような構成物を含むが、明確化のために、かかる構成物は明示的に示していないことを注記しておく。 他のタイプの計算デバイス(他のマイクロプロセッサ・システム、プログラム可能ロジック・アレイ等)が、本発明の他の実施形態には用いられる。

    図1の実施形態において、光ファイバ・ケーブル3からの光ファイバは、接合コネクタ(splicing connector)4において終端する。 接合コネクタ4から、本実施形態において用いられる3本の受光部光ファイバの各々は、少なくとも5本の小さな光ファイバ(全体としてファイバ7として示す)に継がれる。 この実施形態では、これらの光ファイバは、直径が等しい光ファイバであるが、他の実施形態では、異なる直径の場合もある(「高さ/角度」がより大きいまたはより小さい、あるいは周囲ファイバ(perimeter fiber)。以下で更に詳しく説明する)。 5本のファイバから成る各群のファイバの1本は、中性濃度フィルタ(neutral density filter)(図3を参照しながら更に詳しく説明する)を介して光センサ8に至り、かかる中性的にフィルタ処理されるファイバは、集合的に高さ/角度の判定の目的のために用いられる(更に、以下で更に詳しく説明するように、表面特性を測定するためにも用いることができる)。 各ファイバ群の残りの4本のファイバは、カラー・フィルタを介して光センサ8に至り、色/光学測定を行うために用いられる。 更に他の実施形態では、接合コネクタ4を用いずに、例えば、5本以上のファイバ束が各々、光センサ8から、プローブ・チップ1の先端まで延在する。 ある種の実施形態では、例えば、ファイバ束の製造プロセスを容易にする目的のために、未使用のファイバまたはその他の材料を、ファイバの束の一部として含ませてもよい。 ここで注記すべきことは、本発明の目的のために、複数の受光部光ファイバまたはエレメント(ファイバ7のような)が光センサ8に面し、受光部光ファイバ/エレメントからの光が、物体20から反射した光を表すことである。 ここに記載する種々の実施形態は、本発明の以前では明らかでなかったかもしれないトレードオフおよび利点(したがって、独立して新規な利点)を提示するが、この説明にとって重要なことは、プローブ・チップ1の先端における光ファイバ/エレメントからの光がセンサ8に供給され、色/光学測定および角度/高さ判定などが行われることである。

    好適実施例における光源11は、ハロゲン光源(例えば、5〜100ワットで、特定の用途に対して特定のワット数を選択する)であり、マイクロプロセッサ10の制御下に置くことができる。 光源11からの光は、コールド・ミラー6から反射し、光源光ファイバ5に入射する。 光源光ファイバ5は、プローブ・チップ1の先端を通過し、ここに記載する測定を行う目的のために用いられる光刺激を与える。 コールド・ミラー6は可視光を反射し、赤外光を通過させる。 これは、光が光源光ファイバ5に導入される前に、光源11によって生成される赤外光の量を減少させるために用いられる。 光源11のようなハロゲン光源からの光の、このような赤外光減少は、受光センサの飽和を防止するのに役立ち、システム全体の感度を低下させることができる。 ファイバ15は、光源11から直接光を受光し、光センサ8に通過させる(中性濃度フィルタを通してもよい)。 マイクロプロセッサ10は、ファイバ15を通過した光源11の光出力を監視し、こうして光源11の出力のドリフトを監視し、必要であれば、これを補償することができる。 ある種の実施形態では、光源11の異常またはその他の望ましくない挙動が検出された場合、マイクロプロセッサ10は、アラーム(スピーカ16によって等)を発生したり、あるいは何らかの指示を与えることもできる。

    光センサ8からのデータ出力はマイクロプロセッサ10に至る。 マイクロプロセッサ10は、光センサ8からのデータを処理し、色および/またはその他の特性の測定値を得る。 また、マイクロプロセサ10は、入力デバイスとして機能する、キー・パッド・スイッチ12にも結合されている。 キー・パッド・スイッチ12を通して、オペレータは制御情報またはコマンド、あるいは測定対象等に関する情報を入力することができる。 通常、キー・パッド・スイッチ12、またはその他の適切なデータ入力デバイス(プッシュ・ボタン、トグル、膜型またはその他のスイッチ等のような)は、所望の情報をマイクロプロセッサ10に入力する機構として機能する。

    また、マイクロプロセッサ10はUART13との通信も行う。 UART13は、マイクロプロセッサ10をコンピュータ13Aのような外部デバイスと接続可能にするものである。 かかる実施形態では、マイクロプロセッサ10によって提供されるデータは、必要に応じて、平均化、フォーマット変換、あるいは種々の表示または印刷オプション等のような、特定の用途のために処理することも可能である。 好適な実施形態では、UART13は、パーソナル・コンピュータでは共通して見られる、RS232インターフェースとして公知のものを備えるように構成されている。

    また、マイクロプロセッサ10は、特定の用途のために、必要に応じてステータス、制御またはその他の情報を表示する目的のために、LCD14とも通信を行う。 例えば、カラー・バー、チャート、またはその他の色のグラフィック表現、あるいはその他の収集データおよび/または測定対象、即ち、歯を表示することができる。 他の実施形態では、CRT、マトリクス型LED、ライト、またはシステム・ステータス等の可視表示を与えるその他の機構のような、他の表示デバイスが用いられる。 システムの初期化時に、例えば、システムが安定であり、色の測定を行う用意ができており、そのために使用可能であることの指示を、LCD14が与えることができる。

    また、マイクロプロセッサ10にはスピーカ16も結合されている。 スピーカ16は、好適な実施形態では、以下で更に詳しく説明するが、オペレータにオーディオ・フィードバックを与えるように機能し、デバイスの使用時にオペレータを誘導するように作用することができる。 また、スピーカ16は、オーディオ・トーン、ビープ、またはシステムが初期化され、測定を行うために使用可能であることの可聴指示(即ち、音声)を含む、システムの状態をオペレータに知らせるステータスまたはその他の情報を与えるように機能することも可能である。 また、スピーカ16は、測定データ、シェード・ガイドまたは測定データに対応する基準値を示す音声情報、あるいは色/光学測定のステータスの指示を提示することも可能である。

    また、マイクロプロセッサ10は、温度センサ9からの入力も受け取る。 多くのタイプのフィルタ(および恐らくは光源またはその他の構成要素も)が信頼性高く動作するのは所与の温度範囲内のみである可能性が高いので、温度センサ9は、温度情報をマイクロプロセッサ10に提供する役割を果たす。 即ち、光センサ8内に含まれ得るカラー・フィルタは、温度に感応し、ある温度範囲でのみ信頼性高く動作する場合がある。 ある種の実施形態では、温度が使用可能範囲内にある場合に、マイクロプロセッサ10は、カラー・フィルタの温度のばらつきを補償することができる。 かかる実施形態では、カラー・フィルタは、フィルタの製造者によって提供されるデータによって、または温度の関数としての測定を通じて、フィルタ処理特性に関しては温度の関数として特徴付けられる。 かかるフィルタ温度補償データは、メモリ内にルックアップ(参照)テーブルの形態で格納しておくことができ、あるいは多項式係数集合として格納し、これからフィルタの温度特性をマイクロプロセッサ10が計算するようにしてもよい。

    通常、(例えば、キー・パッド・スイッチ12またはスイッチ17を通じて)オペレータによる作動に応答するものとすることができる、マイクロプロセッサ10の制御の下で、光は光源11から送出され、光源光ファイバ5を通じて(更に、光ファイバ・ケーブル3、プローブ本体2およびプローブ・チップ1を通じて、またはその他の適切な光源エレメントのいずれかを通じて)コールド・ミラー6から反射され、物体20に向けられる。 物体20から反射された光は、プローブ・チップ1内の受光部光ファイバ/エレメントを通過し、(プローブ本体2、光ファイバ・ケーブル3、およびファイバ7を通じて)光センサ8に到達する。 光センサ8が生成した情報に基づいて、マイクロプロセッサ10は、色/光学測定結果またはその他の情報を、オペレータに提供する。 マイクロプロセッサ10が生成した色測定値またはその他のデータは、ディスプレイ14上に表示され、UART13を介してコンピュータ13Aに渡され、あるいはスピーカ16に供給されるオーディオ情報を発生するために用いることができる。 図1に示す好適な実施形態の他の動作上の特徴については、以下で説明する。

    図2を参照し、プローブ・チップ1の先端にある光ファイバ構成の好適な実施形態について、これより説明する。 図2に示すように、本発明の好適な実施形態は、光源光ファイバSとして示されている、単一の中央光源光ファイバ、および受光部R1,R2およびR3として示されている、複数の周囲受光部光ファイバ(perimeter light receiver fiber optics)を用いる。 図示のように、本発明の好適な実施形態は、3本の周囲光ファイバを用いるが、他の実施形態では、2本、4本またはその他のいずれかの数の受光部光ファイバが用いられる。 更に詳しく説明するが、周囲受光部光ファイバは、色/光学測定を行う目的のために反射光を与えるだけでなく、かかる周囲ファイバは、測定対象の物体の表面に対する、プローブ・チップ1の角度および高さに関する情報を提供する機能も果たし、更に、測定対象の物体の表面特性に関する情報を提供することも可能である。

    図示した好適な実施形態では、受光部光ファイバR1ないしR3は、光源光ファイバS周囲に対称的に配置され、互いに約120度の間隔がある。 尚、空間tが受光部光ファイバR1ないしR3および光源光ファイバSの間に設けられていることを注記しておく。 ファイバ束の周囲に沿った受光部光ファイバの正確な角度配置は、通常さほど重要ではないが、120度ずつ離して配置された受光部光ファイバは概ね容認可能な結果を与え得ると判断されている。 前述したように、ある種の実施形態では、受光部光ファイバR1ないしR3は、各々、単一のファイバから成り、これを接合コネクタ4(再度図1を参照)において分割するか、あるいは代替実施形態では、受光部光ファイバR1ないしR3は、各々、ファイバの束から成り、例えば、少なくとも1束当たり5本のファイバを数える。 均一サイズの入手可能なファイバを用いる場合、例えば、7本のファイバの束が容易に作成可能であると判断されている(しかしながら、当業者には明白であろうが、ファイバの正確な数は、受光部光ファイバの所望数、製造上の考慮点等に鑑みて決定することができる)。 本発明にしたがって色/光学測定を行うための受光部光ファイバR1ないしR3の使用については、更に説明するが、受光部光ファイバR1ないしR3は、例えば、測定対象物体の表面に対するプローブ・チップ1の角度が90度であるか否かについての検出、あるいは測定対象物体の表面に、表面組織および/またはスペクトル上の不規則性が含まれていないか否かについての検出を行うように機能することができることを、ここで注記しておく。 プローブ・チップ1が測定対象物体の表面に垂直であり、測定対象物体の表面が拡散反射面(即ち、「ホット・スポット」を有する場合があるスペクトル状即ち光沢状反射面と比較して、艶消し反射面)である場合、周囲ファイバに入力される光強度はほぼ等しくなければならない。 また、間隔tは、色/光学測定を行うべき(以下で更に詳しく説明する)最適な高さを調整するように作用することも注記すべきであろう。

    本発明の特定の態様の1つでは、プローブ・チップ1上の光ファイバ間の領域は、非反射性物質および/または面(黒いマット(mat)、輪郭付き面(contoured)、またはその他の非反射面とするとよい)で、完全にまたは部分的に充填される。 このようにプローブ・チップ1の非反射性領域を露出させることによって、望ましくない反射を減らすことに役立ち、これによって本発明の精度および信頼性向上を図る。

    図3を参照し、本発明の好適な実施形態において用いられる受光部光ファイバおよびセンサの部分的な構成について説明する。 ファイバ7は、受光部光ファイバを表し、測定対象物体から反射した光を光センサ8に伝達する。 好適な実施形態では、16個のセンサ(8つから成る組が2つ)を用いるが、説明を容易にするために、図3には8本のみを示す(この好適な実施形態では、例えば、図3の回路を2系統備え、結果的に16個のセンサを備える)。 他の実施形態では、本発明にしたがって、その他の数のセンサを用いる。

    ファイバ7からの光はセンサ8に与えられ、好適な実施形態では、フィルタ22を通過して、検知(感知)エレメント24に到達する。 この好適な実施形態では、検知エレメント24は、Texas Instrumentsが製造し、部品番号TSL230の下で販売されている、光−周波数変換器を含む。 かかる変換器は、通常、フォト・ダイオード・アレイ状に構成され、ファイバ7から受光した光を積分し、入射光の強度(周波数ではない)に比例する周波数のAC信号を出力する。 理論的な裏付けはしないが、かかるデバイスの基本原理は、強度が増大するに連れて、積分器の出力電圧は一層早く上昇し、積分器の上昇時間が短い程、出力周波数は高くなるというものである。 TSL230センサの出力は、TTLまたはCMOS互換(コンパチブル)デジタル信号であり、種々のデジタル論理デバイスに結合することができる。

    検知エレメント24の出力は、本実施形態では、特定の検知エレメントに供給される光強度によって異なる周波数の非同期信号であり、これらをプロセッサ26に供給する。 好適な実施形態では、プロセッサ26は、Microchip PIC16C55またはPIC16C57マイクロプロセッサであり、以下で更に詳しく説明するが、検知エレメント24によって出力される信号の周波数を測定するアルゴリズムを実装している。 他の実施形態では、HitachiのSH RISCマイクロコントローラのような、集積度を高めたマイクロプロセッサ/マイクロコントローラを用いて、システム・インテグレーション等を更に高める。

    前述のように、プロセッサ26は、検知エレメント24から出力される信号の周波数を測定する。 好適な実施形態では、プロセッサ26は、ソフトウエア・タイミング・ループを実装し、周期的な間隔で、プロセッサ26は、検知エレメント24の出力の状態を読み込む。 ソフトウエア・タイミング・ループを1回通過する毎に、内部カウンタを増分する。 タイミング・ループの精度は、通常、プロセッサ26に結合された水晶発振器タイム・ベース(図3には示されていない)によって決定される(このような発振器は非常に安定である)。 検出エレメント24の出力を読み込んだ後、プロセッサ26は最後に読み込んだデータ(好適な実施形態では、かかるデータは、バイト長単位で読み込まれる)と排他的OR(「XOR」)演算を実行する。 いずれかのビットが変化した場合、XOR演算は1を生成し、ビットが変化しなかった場合、XOR演算は0を生成する。 結果が非ゼロの場合、入力バイトを、内部カウンタ(ソフトウエア・タイミング・ループを通過する毎に増分される)の値と共にセーブする。 結果がゼロの場合、システムは、データがセーブされる場合に必要な同じ時間量だけ待ち(例えば、無動作命令を実行する)、ループ動作を継続する。 8つの入力全てが少なくとも2回変化し、各入力の全1/2期間の測定が可能になるまで、このプロセスは継続する。 ループ・プロセスの完了時に、プロセッサ26は、格納されている入力バイトおよび内部カウンタの状態を分析する。 2ないし16個のセーブされた入力(図3の8つのセンサ全てに対して)およびカウンタ状態(2つ以上の入力が同時に変化した場合、これらは同時にセーブされる)があるはずである。 当業者には理解されようが、内部カウンタの格納値は、検知エレメント24から受け取った信号の期間を決定する情報を含む。 入力ビットが変化した時点において内部カウンタの値を適正に減算することによって、この期間を計算することができる。 このように、検知エレメントの各出力について計算された期間は、プロセッサ26によってマイクロプロセッサ10(例えば、図1を参照)に供給される。 このように計算された期間から、受光光強度の測定値を計算することができる。

    図3に示す検知回路および方法論は、検知エレメント24が受光した光の強度を測定するための実用的かつ便利な方法を提供するように決定されたものであることを注記しておく。 別の実施形態では、他の回路および方法論が用いられる(他の検出方式の例は、後述する)。

    図1を参照しながら前述したように、ファイバ7の内1本は光源11を測定する。 これは中性濃度フィルタを通り、受けた光の強度を減少するように機能し、他に受けた光の強度の範囲内に強度を大まかに維持する。 ファイバ7の内3本も、周囲受光部光ファイバR1ないしR3(例えば、図2参照)からのものであり、これらも中性濃度フィルタを通してもよい。 かかる受光ファイバ7は、角度/高さ情報および/または表面特性を決定し得るデータを提供するように機能する。

    ファイバ7の残りの12本のファイバ(好適な実施形態の合計16本のファイバの内)は、カラー・フィルタを通過し、色の測定値を求めるために用いられる。 好適な実施形態では、カラー・フィルタは、Kodak Sharp Cutting Wratten Gelatin Filtersであり、当該フィルタのカットオフ値よりも大きな波長(即ち、赤み値(redish values))を有する光を通過させ、フィルタのカットオフ値よりも小さな波長(即ち、青み値(bluish values))を有する光を吸収する。 「シャープカット(Sharp Cutting)」フィルタは、様々なカットオフ周波数/波長において入手可能であり、カットオフ値は、所望のカットオフ・フィルタの適正な選択によって、概ね選択することができる。 好適な実施形態では、フィルタのカットオフ値は、可視スペクトル全体をカバーするように選択され、通常、受光部/フィルタの数で可視帯範囲(またはその他の所望の範囲)を除算した値程度の帯域間隔を有するように選択する。 一例として、700ナノメートルから400ナノメートルを減算し、11帯域(12の色受光部/センサによって生成される)で除算し、概ね30ナノメートルの帯域間隔が得られる。

    理論またはここに記載する特定の実施形態にはとらわれずに、上述のようなカットオフ・フィルタのアレイを用いて、「隣接する」カラー受光部の光強度を減算することによって、受光した光スペクトルの測定/計算を行うことができる。 例えば、帯域1(400nmないし430nm)=(受光部12の強度)−(受光部11の強度)となり、残りの帯域についても同様である。 かかるカットオフ・フィルタのアレイ、およびかかるアレイを用いたフィルタ処理から得られる強度値については、図13Aないし図14Bとの関連において更に詳しく説明することにする。

    ここで、代替実施形態では、他のカラー・フィルタ構成を用いることを注記しておくべきであろう。 例えば、Schottガラス・タイプ・フィルタ(別個のロングパス/ショートパス・フィルタによって構築されたもの、またはそれ以外のもの)を用いて製作(develop)可能な、「ノッチ」フィルタ即ちバンドパス・フィルタを用いることができる。

    本発明の好適な実施形態では、光源、フィルタ、センサおよび光ファイバ等の具体的な特性は、公知の色標準にプローブを向け、これを測定することによって、正規化/較正する。 かかる正規化/較正は、プローブを適切な固定具に配置し、プローブを所定の位置(即ち高さおよび角度)から方向付けることによって、公知の色標準から行うことができる。 このようにして測定した正規化/較正データは、例えば、参照テーブルに格納し、マイクロプロセッサ10が用いて、測定色データまたはその他のデータの正規化または補正を行うことができる。 かかる手順は、起動時に実行したり、規則的な周期間隔で実行したり、オペレータのコマンドで実行することができる。

    これまでの説明から気付くべきことは、図3における受光部光ファイバおよび検知光ファイバならびに回路は、測定対象物体の表面から反射する光の強度を測定することによって、色を判定する実用的かつ便利な方法を提供するということである。

    また、かかるシステムは、物体からの反射光のスペクトル帯を測定し、一旦かかるスペクトル・データを測定したなら、種々の方法で利用可能であることにも気付くべきであろう。 例えば、かかるスペクトル・データは、直接、強度−波長帯域値として直接表示することができる。 加えて、三刺激型の値は、容易に計算可能であり(例えば、従来のマトリクス解析)、他のいずれの所望の色値も同様である。 歯科の用途(義歯のような)において有用な特定の実施形態では、色データは、歯科シェード・ガイド値(複数の値)に最も近い一致、または複数の一致の形態で出力される。 好適な実施形態では、種々の既存のシェード・ガイド(Vita Zahnfabrikが生産するシェード・ガイドのような)を特徴化し参照テーブルに格納する。 あるいは、グラフィック・アート業界では、Pantone色基準、および色測定データを用いて、最も近いシェード・ガイド値または複数の最も近いシェード・ガイド値を選択する。 これは、信頼度、あるいは、一致または複数の一致の接近度を示す他の適切な係数によって達成することができる。 このような係数には、例えば、ΔE値またはΔE値の範囲と知られているもの、または標準偏差最小化(standard deviation minimization)のような標準偏差に基づく基準が含まれる。 更に他の実施形態では、色測定データを用いて(参照テーブルによる等)、義歯等のための塗料またはセラミクスの調合のための材料を選択する。 本発明にしたがって測定されたかかるスペクトル・データには、他にも多くの使用法がある。

    人の歯のようなある種の物体は、蛍光を発する可能性があることが知られており、かかる光学特性も、本発明にしたがって測定可能である。 紫外線成分を有する光源を用いて、かかる物体に対して一層精度を高めた色/光学データを生成することができる。 ある種の実施形態では、タングステン/ハロゲン光源(好適な実施形態において用いられているような)を、UV光源(水銀蒸気、キセノンまたはその他の蛍光光源等のような)と組み合わせ、物体に蛍光を発生させることができる光出力を生成可能である。 あるいは、別個のUV光源を、可視光遮断フィルタと組み合わせて使用し、物体を照明してもよい。 かかるUV光源は、赤色LED(例えば)からの光と組み合わせ、UV光がオンのときを視覚的に示したり、かかる光源と共に操作するプローブの方向上の位置決めの補助として機能することができる。 先に説明したのと類似した方法で、UV光源を用いて、第2の測定を行うことができる。 赤色LEDまたはそのほかの補助光源の帯域は無視する。 このように、第2の測定を用いて、歯またはその他の測定対象物体の蛍光の指示を得ることができる。 かかるUV光源を用いる場合、光を物体に伝達するためには、シリカの光ファイバ(またはその他の適切な材料)が、典型的に必要となる(ガラスやプラスチックのような標準的な光ファイバ材料は、一般的に、望むようにはUV光を伝搬させない)。

    先に述べたように、ある種の好適な実施形態では、本発明は、中央の光源光ファイバから離間し、この周囲に配した複数の周囲受光部光ファイバを用いて、測定対象物体の表面の色を測定し、更に当該表面に対するプローブの高さおよび角度に関する情報を判定する。 この情報は、他の表面特性情報等も含むことができる。 理論的な裏付けはしないが、本発明のこの態様の基礎となるある種の原理について、図4Aないし図4Cを参照しながら、これより説明する。

    図4Aは、コアおよびクラッディング(cladding)から成り、屈折率が段階的に変化する(ステップ・インデックス)典型的な光ファイバ(step index fiber optic)を示す。 この検討のために、コアの屈折率をn とし、クラッディングの屈折率をn とする。 以下の検討は「屈折率が段階的に変化する」光ファイバを対象とするが、かかる検討は、一般的に、屈折率が徐々に変化する(グラディエント・インデックス)ファイバ(gradient index fiber)にも同様に適用可能であることは、当業者には認められよう。

    損失なく光を伝搬するためには、光は、臨界角度よりも大きな角度で、光ファイバのコアに入射しなければならない。 臨界角は、Sin −1 {n /n }で表すことができ、ここでn はコアの屈折率、およびn はクラッディングの屈折率である。 したがって、全ての光は、phi(φ:ファイ)以下の受入角度(acceptance angle)でファイバに入射しなければならず、phi=2xSin −1 {√(n −n )}で表される。 さもなければ、光は所望通りには伝搬されない。

    光ファイバに入射する光について、これは受入角度phiの範囲内で入射しなければならない。 同様に、光が光ファイバから射出する場合、図4のAに示すような角度phiの円錐の範囲内で、光ファイバから射出する。 値√(n −n )を、光ファイバのアパーチャと呼ぶ。 例えば、典型的な光ファイバは、0.5のアパーチャ、および60゜の受入角度を有する。

    光ファイバを光源として使用する場合を考える。 一端を光源(図1の光源11のような)で照明し、他端を表面近くに保持する。 光ファイバは、図4のAに示すような円錐状の光を放出する。 光ファイバが表面に対して垂直に保持されている場合、表面上に円形の光パターンを形成する。 光ファイバを持ち上げるに連れて、円の半径rは大きくなる。 光ファイバを下げるに連れて、光パターンの半径は小さくなる。 したがって、照明される円形領域における光強度(単位面積当たりの光エネルギ)は、光ファイバを下げる程大きくなり、光ファイバを持ち上げるに連れて小さくなる。

    同じ原理は、概略的に、受光部として用いられる光ファイバにも当てはまる。 光ファイバの一端に光センサを取り付け、他端を照明面付近に保持することを考える。 この光ファイバに入射する光が、表面付近の光ファイバの端部に入射するときに、光ファイバが損失なく光を伝搬できるのは、光が受入角度phiの範囲内で光ファイバに入射する場合のみである。 表面付近において受光部として用いられる光ファイバは、表面上の半径rの円形領域からの光のみを受け入れ、伝搬する。 光ファイバを表面から持ち上げるに連れて、この領域は大きくなる。 光ファイバを下げるに連れて、この領域は小さくなる。

    図4Bに示すように、互いに平行な2本の光ファイバを考える。 説明の簡略化のために、図示の2本の光ファイバは、サイズおよびアパーチャが同一とする。 しかしながら、以下の説明は、一般的に、サイズやアパーチャが異なる光ファイバにも適用可能である。 一方の光ファイバを光源光ファイバとし、他方の光ファイバを受光部光ファイバとする。 2本の光ファイバは表面に対して垂直に保持されているので、光源光ファイバは、半径rの円形領域を照明する円錐形の光を放出する。 受光部光ファイバは、受入角度phiの範囲内の光、即ち、角度phiの円錐の範囲内で受光される光のみを受け入れる。 得られる唯一の光が光源光ファイバによって放出されたものである場合、受光部光ファイバが受け入れ得る唯一の光は、図4Cに示すように、2つの円の交差部分において表面に当たる光である。 2本の光ファイバが表面から持ち上げられるに連れて、光源光ファイバの円形領域に対する2つの円形領域の交差部分の割合は大きくなる。 これらが表面に近づくに連れて、光源光ファイバの円形領域に対する2つの円形領域の交差部分の割合は小さくなる。 光ファイバを表面に近づけ過ぎると、円形領域はもはや交差せず、光源光ファイバから放出される光は、受光部光ファイバによって受光されなくなる。

    前述したように、光源ファイバによって照明される円形領域における光の強度は、ファイバを表面に向かって下げるに連れて増大する。 しかしながら、2つの円錐の交差部分は、光ファイバ対を下げるに連れて狭くなる。 したがって、光ファイバ対を表面に向かって下げるに連れて、受光部光ファイバによって受光される光の総強度は、最大値に増大し、次いで光ファイバ対を更に表面に向かって下げていくと、強度は急激に低下する。 結果的に、強度はほぼゼロに低下し(測定対象物体は半透明でないと仮定する。以下で更に詳しく説明する)、光ファイバ対が表面に接するまで、ほぼゼロのままとなる。 したがって、上述のような光ファイバの光源−受光部対を表面付近に配置し、それらの高さを変化させると、受光部光ファイバが受光する光の強度は、ピーク即ち「臨界高さ」h において、最大値に達する。

    再び、理論的な裏付けはしないが、臨界高さh cの興味深い特性が観察されている。 臨界高さh は、主に、ファイバのアパーチャ、ファイバの直径およびファイバの間隔のような、固定パラメータの幾何学的形状の関数である。 図示の構成における受光部光ファイバは、最大値のみを検出し、その値の量を判定しようとしないので、その最大値は一般的に表面特性とは無関係である。 光源および受光部光ファイバの交差領域からの光を、表面が十分に反射し、受光部光ファイバの光センサの検出範囲内に達するようにすればよい。 したがって、通常、赤または緑または青、あるいはいずれの色の表面でも、全て同じ臨界高さh において最大値を示す。 同様に、滑らかな反射面および粗い反射面も、最大値における強度値は変動するが、一般的に言えば、かかる表面は全て、同じ臨界高さh において、最大値を示す。 光強度の実際の値は、表面の色、および表面特性の関数となろうが、最大強度値が得られる高さは、一般的に、そうはならない。 これは、特に、歯、工業的物体等のような同様のタイプまたは分類の物質に関してあてはまることである。

    これまでの説明は、表面に対して垂直な2本の光ファイバに照準を当てたが、同様の分析は、他の角度をなす光ファイバ対にも適用可能である。 光ファイバが表面に対して垂直でない場合、通常楕円領域を照明する。 同様に、受光部光ファイバの受入領域も、通常楕円形となる。 光ファイバ対を表面に近づくように移動させると、受光部光ファイバも、表面の色あるいは特性とは無関係に、臨界高さにおいて最大値を検出する。 しかしながら、光ファイバ対が表面に対して垂直でない場合に測定される最大強度値は、光ファイバ対が表面に対して垂直な場合に測定される最大強度値より小さくなる。

    次に図5Aおよび図5Bを参照し、光ファイバ光源−受光部対を表面に近づけるようにおよび遠ざけるように移動させた場合に受ける光の強度について説明する。 図5Aは、受けた光の強度を時間の関数として示す。 対応する図5Bは、測定対象物体の表面からの光ファイバ対の高さを示す。 図5Aおよび図5Bは、(説明を容易にするために)測定対象物体の表面に対して光ファイバ対を近づける移動および遠ざける移動を、比較的均一な速度にした場合を示す(しかしながら、同様の図示および分析は、速度が均一でない場合にも同様に適用可能である)。

    図5Aは、光ファイバ対を表面に近づけ次いで表面から遠ざけるように移動させた場合に受けた光の強度を示す。 図5Aは、単一の受光部光ファイバについての強度関係を示すが、同様の強度関係は、例えば、図1および図2の多数の受光部光ファイバのような、他の受光部光ファイバについても観察されることが予測される。 上述の好適な実施形態では、(ファイバ7の)15本の光ファイバ受光部は、全体的に、図5Aに示すものと同様の曲線を示すであろう。

    図5Aは、5箇所の領域を示す。 領域1では、プローブを測定対象物体の表面に向かって移動させ、これによって、受光強度が増大する。 領域2では、臨界高さを超えてプローブを移動させ、受光強度はピークに達し、次いで急激に低下する。 領域3では、プローブは測定対象物体の表面とほぼ接触状態にある。 図示のように、領域3における受光強度は、測定対象物体の半透明性に応じて変動する。 物体が不透明である場合、受光強度は非常に低いか、あるいは殆どゼロである(恐らく、検知回路の範囲外)。 しかしながら、物体が半透明である場合、光強度は非常に高いが、通常ピーク値未満である。 領域4では、プローブが持ち上げられ、光強度は急速に最大値に上昇する。 領域5では、プローブを更に物体から遠ざけるように持ち上げ、光強度は再び低下する。

    図示のように、光ファイバ対が臨界高さh にある物体に向かうようにおよびこれから離れるように移動すると、2つのピーク強度値(以下では、P1およびP2として論ずる)が検出されることになる。 受光部光ファイバによって得られるピークP1およびP2が同一値である場合、これは、通常、プローブが、測定対象物体の表面に向かって、更にこれから離れるように、一貫的に移動したことを示す。 ピークP1およびP2が異なる値である場合、これらは、プローブの移動が、測定対象物体の表面に向かって更にこれから離れるように、望んだようにはならなかったことを示す場合がある。 あるいは、表面が湾曲しているか、あるいは表面に織り模様があることを示す。 これについては、以下で更に詳しく説明する。 かかる場合、データは疑わしいと考えられ、拒絶することが可能である。 加えて、周囲光ファイバ(例えば、図2を参照)の各々に対するピークP1およびP2は、同じ臨界高さで発生しなければならない(アパーチャ、直径、および光源光ファイバからの間隔等のような、周囲光ファイバの幾何学的属性を想定する)。 したがって、測定対象物体の表面に向かって、更にこれから離れるように、一貫性を保って垂直に移動するプローブの周囲光ファイバは、同じ臨界高さにおいて発生するピークP1およびP2を有さなければならない。 周囲受光部光ファイバから受光ファイバを監視し、同時の(またはほぼ同時の、例えば、所定の範囲内の)ピークP1およびP2を探すことによって、測定対象物体に対して所望の垂直角度に、プローブが保持されているか否かについて判定を行う機構が得られる。

    加えて、領域3における相対的強度レベルは、測定対象物体の半透明性のレベルの指示として機能する。 この場合も、かかる原理は概してプローブ(例えば、図1および図3のファイバ7を参照)内の受光部光ファイバ全てに適用可能である。 かかる原理に基づいて、本発明による測定技法についてこれより説明する。

    図6は、本発明による測定技法を示すフロー・チャートである。 ステップ49は、色/光学測定の開始即ち始まりを示す。 ステップ49の間、あらゆる機器の初期化、診断または設定手順を実行することができる。 音響または視覚情報あるいはその他の指示をオペレータに与え、システムが使用可能であり、測定する準備ができていることをオペレータに知らせる。 色/光学測定の起動は、オペレータがプローブを測定対象物体に向けて移動させることによって開始し、例えば、スイッチ17(図1参照)の作動によって行われる。

    ステップ50において、システムは連続的に、受光部光ファイバ(例えば図1のファイバ7を参照)の強度レベルを監視する。 強度が上昇している場合、ピークが検出されるまで、ステップ50を繰り返す。 ピークが検出されたなら、プロセスはステップ52に進む。 ステップ52において、測定ピーク強度P1、およびかかるピークが発生した時刻を、(マイクロプロセッサ10の一部として含まれるメモリのような)メモリに格納し、プロセスはステップ54に進む。 ステップ54において、システムは、受光部光ファイバの強度レベルを監視し続ける。 強度が低下している場合、ステップ54を繰り返す。 「谷」または平坦部(プラトー:plateau)が検出された場合(即ち、強度がもはや低下しておらず、通常、物体との接触または殆ど接触していることを示す場合)、プロセスはステップ56に進む。 ステップ56において、測定表面強度(IS)をメモリに格納し、プロセスはステップ58に進む。 ステップ58において、システムは受信ファイバの強度レベルを監視し続ける。 強度が上昇している場合、ピーク値を検出するまで、ステップ58を繰り返す。 ピークが検出された場合、プロセスはステップ60に進む。 ステップ60において、測定ピーク強度P2、およびかかるピークが発生した時刻をメモリに格納し、プロセスはステップ62に進む。 ステップ62において、システムは、受光部光ファイバの強度レベルを監視し続ける。 一旦受光強度レベルがピークP2から低下し始めたなら、システムは、領域5に入った(例えば、図5のA参照)ことを認め、プロセスはステップ64に進む。

    ステップ64において、システムは、マイクロプロセッサ10の制御の下で、種々の受光部光ファイバについて、検知回路によって得た収集データを分析する。 ステップ64において、1本以上の様々な光ファイバのピークP1およびP2を比較してもよい。 様々な光ファイバのいずれかに対するピークP1およびP2のいずれかが等しくないピーク値を有する場合、データを破棄し、色測定プロセス全体を繰り返せばよい。 この場合も、ピークP1およびP2の値が等しくないことは、例えば、プローブを垂直に移動させなかったか、あるいは不安定に移動させた(即ち、角度のある移動または横方向の移動)ことを示す。 例えば、ピークP1は物体上の第1点を表し、ピークP2は物体上の第2点を表すことができる。 データが疑わしいので、本発明の好適な実施形態では、かかる状況において得たデータをステップ64において破棄する。

    ステップ64においてデータを破棄しない場合、プロセスはステップ66に進む。 ステップ66において、システムは、周囲光ファイバ(例えば、図2のR1ないしR3)の各々からの、中性濃度フィルタを介した受光部によって得られたデータを分析する。 周囲光ファイバのピークが同じ時点において、あるいはその周囲において発生しなかった場合、これは、例えば、プローブが測定対象物体の表面に垂直に保持されていなかったことを示す可能性がある。 プローブを測定対象物体の表面に対して垂直に位置合わせしないと、疑わしい結果が得られるので、本発明の好適な実施形態では、かかる状況において得られたデータをステップ66において破棄する。 垂直な位置合わせは、通常、周囲光ファイバの同時またはほぼ同時のピークによって示されるので、好適な一実施形態では、同時またはほぼ同時のピーク発生(所定の時間範囲内のピーキング)は、データに対して容認可能な評価基準として機能する。 他の実施形態では、ステップ66は、周囲光ファイバのピーク値P1およびP2の分析を含む。 かかる実施形態では、システムは、周囲光ファイバのピーク値(恐らく、いずれかの初期較正データで正規化されている)が、規定範囲内に等しいか否かについて判定しようとする。 周囲光ファイバのピーク値が規定範囲内にある場合、データは容認可能であり、ない場合、データを破棄することができる。 更に他の実施形態では、同時ピーキングおよび等しい値の検出の組み合わせを、データに対する容認/拒絶評価基準として用い、および/またはオペレータが、(キー・パッド・スイッチ12を通じてというように)1つ以上の容認評価基準範囲を制御できるようにしてもよい。 かかる機能を備えると、システムの感度は、特定用途および動作環境等に応じて、オペレータによって制御可能に変化させることができるようになる。

    ステップ66においてデータを破棄しない場合、プロセスはステップ68に進む。 ステップ68において、データを所望通りに処理し、出力色/光学測定データを得ることができる。 例えば、かかるデータは、いずれかの方法で正規化したり、温度補償またはシステムによって検出される他のデータに基づいて調節してもよい。 また、データは、データを使用する目的に応じて、異なる表示フォーマットまたはその他のフォーマットに変換してもよい。 加えて、物体の半透明性を示すデータの評価および/または表示も、ステップ68において行うことができる。 ステップ68の後、プロセスは開始ステップ49に進むか、またはプロセスは終了する等とすることができる。

    図6に示すプロセスにしたがって、受光部光ファイバ当たり3つの光強度値(P1,P2およびIS)を格納し、色および半透明性などの測定を行う。 格納ピーク値P1およびP2が等しくない場合(受光部のいくつかまたは全てについて)、これは、プローブが一領域全体にわたって固定保持されていなかったことの指示であり、データを破棄すればよい(他の実施形態では、データを破棄しなくてもよく、得られたデータは、測定データの平均を求めるために使用することができる)。 加えて、3つの中性濃度周囲光ファイバに対するピーク値P1およびP2は、等しいかほぼ等しくなければならない。 こうならない場合、これは、プローブが垂直に保持されていなかったこと、または湾曲面を測定していることの指示である。 他の実施形態では、システムは曲面および/または非垂直角に対する補償を行おうとする。 いずれの場合にしても、システムが色/光学測定を行うことができない場合、またはピーク値P1およびP2が容認可能な程度で等しくないためにデータを破棄する場合、オペレータに通知し、他の測定または(感度の調節のような)別の処置を取るようにすればよい。

    上述のように構築され動作するシステムでは、受け入れられたデータは、高さおよび角度依存性が除去されており、物体の色/光学測定を行うことができる。 臨界高さで得たのではないデータ、または測定対象物体の表面に垂直なプローブを用いて得たのではないデータ等は、本発明の好適な実施形態では破棄される。 他の実施形態では、周囲光ファイバから受け取ったデータは、測定対象物体の表面に対する、プローブの角度を測定する際に用いることができ、かかる実施形態では、非垂直データまたは湾曲面データは、破棄される代わりに、補償することができる。 また、中性濃度周囲光ファイバに対するピーク値P1およびP2は、測定対象物体の表面の輝度(グレー値)の尺度を与え、色値の評価に供し得ることも注記すべきであろう。

    測定対象物体の半透明性は、例えば、(IS/P1)x100%のような比率または百分率として評価することができる。 他の実施形態では、本発明にしたがって与えられる半透明性データを評価する他の方法が用いられ、ISおよびP1またはP2を用いる他の算術関数等がある。

    本発明の別の特定形態では、本発明にしたがって発生したデータは、自動化材料混成/発生機械(automated material mixing/generation machine)を実施するために用いることができる。 義歯のようなある種の物体/物質は、磁器(porcelain)または粉体/材料から作られ、正確な比率で組み合わせて、物体/義歯の所望の色を形成する。 ある種の粉体はしばしば色素を含み、これは、通常、Beerの法則に従うか、および/またはKubelka-Munkの式および/または配合において混合された場合は、(必要であれば)Saundersonの式にしたがって作用する。 本発明による測定から得られた色およびその他のデータは、配合に対する色素またはその他の材料の所望量を判定したり、あるいは推定するために用いることができる。 磁器粉体およびその他の材料は、異なる色、不透明性等で得ることができる。 義歯のようなある種の物体は、積層構造として、所望の物体の半透明性の度合いを模擬する場合がある(人の歯を模擬するというようなもの)。 本発明によって発生されたデータは、磁器またはその他の材料の層の厚さおよび位置を判定し、所望の色、半透明性、表面特性等を、一層類似させて生産するために使用することができる。 加えて、所望の物体に対する蛍光データに基づいて、材料の配合を調節し、所望量の蛍光発生材料を含ませることもできる。 更に他の実施形態では、表面特性(織り模様のような)情報(以下で更に詳しく説明する)を用いて、配合に表面模様を付ける材料を加えることもでき、これらは全て、本発明にしたがって実施可能である。

    かかる染料配合型技術に関する更なる情報については、以下の文献を参照するとよい。 Hunter およびHaroldによって編集された"The Measurement of Appearance" 第2版、著作権1987年。 BillmeyerおよびSaltzmanによる"Principles of Color Technology"、著作権1981年、およびLewisによって編集された"Pigment Handbook"、著作権1988年。 これらは全て、NY, New YorkのJohn Wiley & Sons, Inc.によって出版されたと思われ、その全ては、この言及により、本願にも含まれるものとする。

    ある種の動作環境においては、歯科学における用途のように、プローブの汚染が関心事となる。 本発明のある種の実施形態では、かかる汚染の減少を図った実施を提供する。
    図7Aおよび図7Bは、プローブ・チップ1の端部に覆い被せるために使用可能な保護用キャップを示す。 かかる保護用キャップは、本体80から成り、その端部は光窓82で覆われている。 光窓82は、好適な実施形態では、薄いサファイア窓を有する構造から成る。 好適な実施形態では、本体80はステンレス鋼で作られている。 本体80はプローブ・チップ1の端部に覆い被さり、例えば、本体80内に形成された陥凹によって適所に配する。 陥凹は、プローブ・チップ1上に形成されたリブ84(スプリング・クリップまたはその他のリテイナとすればよい)と嵌合する。 他の実施形態では、かかる保護用キャップをプローブ・チップ1に取りつける他の方法が用いられる。 保護用キャップは、プローブ・チップ1から取り外し、典型的な圧力釜、高温スチーム、ケミクレーブ(chemiclave)またはその他の滅菌システムにおいて滅菌することができる。

    サファイア窓の厚さは、プローブの臨界高さ未満とし、本発明によるピーク検出する機能を保存すべきであり、好ましくは、光源/受光円錐が重複する(図4Bおよび図4C参照)最小高さ未満の厚さを有する。 また、サファイア窓は、再生可能に製造し、こうしてキャップ毎のあらゆる光減衰を再現可能とすることも考えられる。 加えて、サファイア窓によって生じる色/光学測定のあらゆる歪みも、マイクロプロセッサ10によって較正することができる。

    同様に、他の実施形態では、本体80は、中央に孔のあるキャップ(サファイア窓とは異なり)を有し、この孔を光ファイバ光源/受光部上に配置する。 孔のあるキャップは、プローブが表面に接触するのを防止するように作用し、これによって、汚染の危険性を低下させる。 尚、かかる実施形態では、プローブ・チップの光源/受光エレメントから/への光が、キャップによる悪影響を受けないように、孔を位置付けることを注記しておく。

    図8Aおよび図8Bは、本発明にしたがって汚染の減少を図るために使用可能な、着脱可能(自在)プローブ・チップの別の実施形態を示す。 図8Aに示すように、プローブ・チップ88は着脱自在であり、4つの(あるいは、用途に応じて異なる数の)光ファイバ・コネクタ90を含み、これらを、コネクタ94に結合された光防護物(ガード)92内に配置する。 光防護物92は、隣接する光ファイバ間の「クロス・トーク」を防止するように作用する。 図8のBに示すように、この実施形態では、着脱自在のチップ88は、スプリング・クリップ96によって、プローブ・チップ・ハウジング93内に固着される(他の実施形態では、他の着脱自在に保持する実施態様も用いられる)。 プローブ・チップ・ハウジング93は、螺子または他の従来からの取り付け具によって、ベース・コネクタ95に固着することができる。 この実施形態では、異なるサイズのチップを異なる用途のために用意したり、更にこのプロセスの初期段階では、特定用途のために適正なサイズのもの(即ち、嵌合チップ(fitted tip))を実装してもよいことを注記しておく。 また、着脱自在のチップ88も、典型的な圧力釜、高温スチーム、ケミクレーブ(chemiclave)またはその他の滅菌システムにおいて滅菌するか、あるいは使い捨てとすればよい。 加えて、プローブ・チップ構造体全体は、洗浄または修理のために容易に分解できるように構成する。 ある種の実施形態では、着脱自在のチップの光源/受光エレメントは、ガラス、シリカまたは同様の材料で作成することによって、圧力釜または同様の高温/圧力洗浄方法に特に適したものとする。 ある種の他の実施形態では、着脱自在のチップの光源/受光エレメントは、コストが低いプラスチックまたはその他の同様の材料で作成し、使い捨て型の着脱自在のチップ等に特に適したものとする。

    更に他の実施形態では、プラスチック、紙またはその他のタイプのシールド(使い捨て、洗浄可能/再利用可能等とすることができる)を用い、特定の用途において存在し得る、あらゆる汚染問題に対処できるようにする。 かかる実施形態では、その方法論は、色/光学測定を行う前に、かかるシールドをプローブ・チップ上方に位置付けることを含むとよく、更に、色/光学測定を行った後に、シールドを取り外し、廃棄/洗浄すること等も含むとよい。

    図9を参照して、本発明の三刺激の実施形態について、これより説明する。 総じて、図1に示し前述したシステム全体は、この実施形態でも使用可能である。 図9は、この実施形態に用いられるプローブ・チップの光ファイバの断面図を示す。

    プローブ・チップ100は、3本の周囲受光部光ファイバ104および3本の色受光部光ファイバ102によって包囲された(そしてこれらから離間された)中央光源光ファイバ106を含む。 3本の周囲受光部光ファイバ104は、光学的に、中性濃度フィルタに結合され、上述の実施例と同様に、高さ/角度センサとして機能する。 3本の色受光部光ファイバは、光学的に、赤色、緑色および青色フィルタのような適切な三刺激フィルタに結合する。 この実施形態では、測定は、物体の三刺激色値によって行い、図6を参照しながら説明したプロセスが、全体的にこの実施形態にも適用可能である。 即ち、周囲光ファイバ104を用いて、同時ピークを検出するか、あるいはプローブが測定対象物体に対して垂直か否かの検出を行うことができる。 加えて、臨界高さにおいて色測定データを得ることも、この実施形態で使用可能である。

    図10Aは、図9を参照しながら説明した実施形態に類似した、本発明の実施形態を示す。 プローブ・チップ100は、3本の受光部光ファイバ104、および複数の色受光部光ファイバ102によって囲まれた(そしてこれらから離間された)中央光源光ファイバ106を含む。 色受光部光ファイバ102の本数、およびかかる受光部光ファイバ102に関連するフィルタは、特定の用途に基づいて選択すればよい。 図9の実施例におけると同様、図6を参照しながら説明したプロセスが、全体的にこの実施例に適用可能である。

    図10Bは、中央光源光ファイバ240を包囲する、複数の受光部光ファイバがある、本発明の実施形態を示す。 受光部光ファイバは、環状に配列され、中央光源光ファイバを包囲している。 図10Bは、受光部光ファイバのリング3つ(それぞれ光ファイバ242,244および246によって構成される)を示し、リング当たり6本の受光部光ファイバがある。 リングは、図示のように、連続的に大きな円として構成し、プローブの端部の領域全体を覆うようにすればよく、所与のリング内における各受光部光ファイバから中央光ファイバまでの距離は、等しくなっている(あるいはほぼ等しくなっている)。 中央光ファイバ240は、光源光ファイバとして使用され、図1に示した光源光ファイバ5と同様に、光源に接続されている。

    複数の受光部光ファイバは、各々が、接合コネクタ4について図1に示した構成と同様に、2本以上の光ファイバに結合されている。 各受光部光ファイバに対する、かかる接合コネクタからの1本の光ファイバは、中性濃度フィルタを通過し、次いで、図3に示した光センサ回路と同様の光センサ回路に達する。 受光部光ファイバ毎の接合コネクタからの第2の光ファイバは、Sharp Cutting Wrattan Gelatin Filterを通過し、次いで、前述した光センサ回路に達する。 このように、プローブ・チップ内の受光部光ファイバの各々は、色測定エレメントおよび中性光測定即ち「周囲」エレメントの双方を含む。

    図10Dは、平坦な拡散面272上の領域を照明するプローブ260(上述のような)の幾何学的配置を示す。 プローブ260は、光パターン262を形成し、これは表面272から均一な半球パターン270に拡散的に反射される。 かかる反射パターンでは、この明細書で先に説明したように、プローブが表面に垂直であれば、プローブ内の受光エレメントに入射する反射光は、全てのエレメントに対して等しく(ほぼ等しく)なる。

    図10Cは、粗い面268、即ち、光を分光的に反射する面を照明するプローブを示す。 分光反射光は、ホット・スポット、即ち、反射光の強度が、他の領域264よりもかなり高い領域266を示す。 反射光パターンは、図10Dに示した平坦面と比較すると、斑がある。

    図10Bに示したプローブは、大きな表面領域全体に配列された複数の受光部光ファイバを有するので、プローブを用いて、表面の織り模様を判定するために使用したり、この明細書で先に説明したように、表面の色および半透明性等を測定することができる。 受光部光ファイバが受けた光の強度が、受光部光ファイバの所与のリング内の全ての光ファイバについて等しい場合、概ね、その表面は拡散性であり、滑らかである。 しかしながら、あるリング内の受光ファイバの光強度が互いに対して異なる場合、その表面は概ね粗く分光状である。 所与のリング内、およびリング毎の受光部光ファイバ内において測定した光強度を比較することにより、表面の織り模様やその他の特性を評価することができる。

    図11は、光センサ8(およびフィルタ22等)の代わりにリニア光センサおよび色傾斜(グラディエント:gradient)フィルタを用いた、本発明の実施形態を示す。 受光部光ファイバ7は、図1の実施例の場合と同様にプローブ・チップ1に光学的に結合することができ、色グラディエント・フィルタ110を介して、リニア光センサ112に光学的に結合されている。 この実施形態では、色グラディエント・フィルタ110は、透明なまたは開放基板(open substrate)上の一連の狭いストリップ状のカットオフ型フィルタから成るものとすることができ、リニア光センサ112のセンサ領域と位置的に対応するような構造とする。 商業的に入手可能なリニア光センサ112の一例は、Texas Instrumentsの部品番号TSL213であり、これは61個のフォト・ダイオードを直線アレイ状に有する。 受光部光ファイバ7は、対応して、リニア光センサ112上に、直線上に配列されている。 受光部光ファイバの本数は、色グラディエント・フィルタ110の全長をほぼ均一に覆うのに十分な本数が含まれている限りは、特定の用途毎に選択することができる。 この実施形態では、光は、受光部光ファイバ7によって受光され出力され、リニア光センサ112によって受光された光は、(光強度、フィルタ特性および所望の精度によって決定される)短い時間期間にわたり積分される。 直線アレイ・センサ112の出力は、ADC114によってデジタル化され、マイクロプロセッサ116(マイクロプロセッサ10と同じプロセッサまたはその他のプロセッサとすることができる)に出力される。

    通常、図11の実施形態では、周囲受光部光ファイバは、図1の実施形態と同様に使用すればよく、図6を参照しながら説明したプロセスが、全体的にこの実施形態に適用可能である。

    図12は、光センサ8(およびフィルタ22等)の代わりに、マトリクス光センサおよび色フィルタ・グリッドを用いる、本発明の実施形態を示す。 受光部光ファイバ7は、図1の実施例の場合と同様にプローブ・チップ1に光学的に結合することができ、フィルタ・グリッド120を介して、マトリクス光センサ122に光学的に結合されている。 フィルタ・グリッド120は、狭い帯域の可視光を通過させる多数の小さな有色スポット・フィルタから成るフィルタ・アレイである。 受光部光ファイバ7からの光は、対応するフィルタ・スポットを通過し、マトリクス光センサ122上の対応する点に達する。 この実施形態では、マトリクス光センサ122は、CCD型、またはビデオ・カメラにおいて使用されているその他のタイプの光センサ・エレメントのような、単色光センサ・アレイとすればよい。 マトリクス光センサ122の出力は、ADC124によってデジタル化され、マイクロプロセッサ126(マイクロプロセッサ10と同じプロセッサまたはその他のプロセッサとすることができる)に出力される。 マイクロプロセッサ126の制御のもとで、マトリクス光センサ122は、受光光ファイバ7から色フィルタ・グリッド120を介してデータを収集する。

    通常、図12の実施形態では、周囲受光部光ファイバは、図1の実施形態と同様に使用すればよく、図6を参照しながら説明したプロセスが、全体的にこの実施形態に適用可能である。

    前述の説明から明確となろうが、本発明を用いると、種々のタイプのスペクトル色/光学測光計(または三刺激型測色計)を構築し、周囲受光部光ファイバを用いて、高さおよび角度の偏差を本質的に解消した色/光学データを収集することができる。 加えて、ある種の実施形態では、本発明は、測定対象物体の表面から、臨界高さにおいて色/光学測定を行うことを可能にし、したがって、測定対象物体と物理的に接触することなく、色/光学データを得ることができる(かかる実施形態では、プローブを領域1を通過させて領域2まで進めることによってのみ色/光学データが得られるが、必ずしも図5Aおよび図5Bの領域3に入らなくてもよい)。 かかる実施形態は、特定用途において表面との接触が望ましくない場合に、使用することができる。 先に説明した実施形態では、しかしながら、プローブの物体との物理的接触(またはほぼ物理的な接触)によって、図5Aおよび図5Bの5つの領域全てが利用可能となり、これによって半透明性の情報も得ることが出きるような測定を行うことが可能となる。 双方のタイプの実施例は、全体的に、ここに記載する本発明の範囲に含まれるものである。

    次に、図1および図3の好適な実施形態(群)に関連して説明したタイプのカットオフ・フィルタ(図3のフィルタ22のような)に関して、補足説明を行う。 図13Aは、図3との関連において論じた、単一のKodak Sharp Cutting Wratten Gelatin Filterの特性を示す。 かかるカットオフ・フィルタは、カットオフ周波数より低い(即ち、カットオフ波長より高い)光を通過させる。 かかるフィルタは、広い範囲のカットオフ周波数/波長を有するように製造することができる。 図13Bは、多数のかかるフィルタ、好適な実施例では12個を示す。 カットオフ周波数/波長は、本質的に可視帯域全体が、カットオフ・フィルタの集合によってカバーされるように選択する。

    図14Aおよび図14Bは、図13Bに示したようなカットオフ・フィルタ構成を用いた、強度測定の一例を示す。 第1に、白い表面を測定した場合(図14A)、そして青い表面を測定した場合(図14B)も示す。 図14のAに示すように、白い表面の場合、中性フィルタを介した周囲光ファイバを、高さおよび角度などの検出に用いるが、概略的に最高の強度が得られる(しかしながら、これは、少なくとも部分的には、中性濃度フィルタの特性に依存する)。 図13Bに示す特性を有するフィルタによって与えられる段階状カットオフ・フィルタ処理の結果として、残留する強度は、図14Aに示すように、徐々にその値が減少する。 青い表面の場合、概略的に図14Bに示すように、強度は、その値が徐々に減少する。 しかしながら、表面には無関係に、フィルタからの強度は、図示のように、常にその値が減少し、最も大きい強度値は、波長カットオフ値が最も小さい(即ち、青までの可視光を全て通過させる)フィルタの出力であり、最も低い強度値は、波長カットオフ値が最も高い(即ち、赤い可視光のみを通過させる)フィルタの出力である。 前述の説明から理解されるように、図14Aおよび図14Bの減少強度特性と一致しない検出色データはいずれも、異常として検出することができ、ある種の実施形態では、かかる状態の検出の結果、データの破棄、エラー・メッセージの発生、または診断ルーチンの開始等が行われることになる。

    次に、図1および図3、ならびに関連する説明を参照し、かかるカットオフ・フィルタ構成を、どのようにして本発明にしたがって利用するのかについて詳細に説明する。
    図15は、本発明のある種の実施形態において使用可能なオーディオ・トーンを示すフロー・チャートである。 オーディオ・トーン(これから述べるような、トーン、ビープ、音声等のような)は、ここに記載する形式の色測定システムの適正使用において、オペレータを誘導するのに特に有用でありかつ教育的な手段であることが発見されている。

    オペレータは、ステップ150において、(図1のスイッチ17のような)スイッチの作動により、色/光学測定を開始することができる。 その後、システムの準備(設定、初期化、較正等)ができたなら、ステップ152において(図1のスピーカ16を通じてというように)プローブ降下トーンを発する。 システムは、ステップ154において、ピーク強度P1を検出しようとする。 ピークが検出された場合、ステップ156において、測定ピークP1が適用可能な評価基準(図5A、図5Bおよび図6に関連して前述したような)を満たすか否かについて判定を行う。 測定ピークP1が受け入れられた場合、ステップ160において第1ピーク受け入れトーンを発生する。 測定ピークP1が受け入れられなかった場合、ステップ158において失敗トーンを発生し、システムは、オペレータが別の色/光学測定を開始するのを待つ。 第1のピークが受け入れられたと仮定すると、システムは、ステップ162において、ピーク強度P2を検出しようとする。 第2ピークが検出された場合、ステップ164において、測定ピークP2が適用可能な評価基準を満たすか否かについて判定を行う。 測定ピークP2が受け入れられた場合、プロセスは色計算ステップ166に進む(他の実施形態では、ステップ166において第2ピーク受け入れトーンを発生する)。 測定ピークP2が受け入れられなかった場合、ステップ158において失敗トーンを発生し、システムは、オペレータが別の色/光学測定を開始するのを待つ。 第2のピークが受け入れられたと仮定すると、ステップ166において色/光学計算を行う(例えば、図1のマイクロプロセッサ10が、光センサ8等から出力されたデータを処理する等)。 ステップ168において、色計算が適用可能な評価基準を満たすか否かについて判定を行う。 色計算が受け入れられた場合、ステップ170において成功トーンを発生する。 色計算が受け入れられなかった場合、ステップ158において失敗トーンを発生し、システムはオペレータが別の色/光学測定を開始するのを待つ。

    本システムの特定の動作状態にしたがってオペレータに独特のオーディオ・トーンを提示することによって、オペレータのシステム使用を格段に簡単にすることができる。 かかるオーディオ情報は、例えば、システムを思い通りに動作させた場合に、受け入れトーンは肯定的で励みになるフィードバックを与えるので、オペレータの満足度および熟練度を高めるのに役立つ。

    次に、図16ないし図18を参照しながら、本発明の更に別の実施形態について説明する。 これまでに説明した実施形態は、全体的に、測定対象物体に対するプローブの移動を基本とするものであった。 かかる実施形態は多くの用途において大きな有用性を与えるが、ロボット、工業制御、自動製造等のようなある種の用途においては(物体および/またはプローブを互いに近接配置したり、物体の色/光学特性を検出したり、物体の進路を決めるため、例えば、検出された色/光学特性に基づいて分類し、更に工業的処理やパッケージ処理等を行うために)、測定対象物体の表面上に、保持したプローブ、即ち、ほぼ固定的に位置付けたプローブを用いて測定を行うことが望ましい場合がある(かかる実施形態の場合、位置決めされたプローブは、ある種の他の実施形態におけるようには扱うことができない)。

    図16は、このような更に別の実施形態を示す。 この実施形態のプローブは、複数の周囲センサと、受光部312〜320に結合された複数のカラー・センサとを含む。 カラー・センサおよび関連する構成要素等は、前述の実施形態と同様に動作するように構築すればよい。 例えば、光ファイバ・ケーブル等は、受光部312〜320が受光する、光源310からの光をシャープ・カットオフ・フィルタに結合し、正確に規定された波長について、受けた光を測定する(例えば、図1、図3および図11ないし図14、ならびに関連する説明を参照のこと)。 物体の色/光学特性は、複数のカラー・センサ測定値から判定することができ、これらには、三刺激計器の場合には、3つのかかるセンサ即ち8,12,15、あるいはより完全な帯域幅システムのためにはそれよりも多いカラー・センサを含むことができる(正確な数は、所望の色分解能などによって決定することができる)。

    この実施形態では、比較的多数の周囲センサを用いる(例えば、本発明のある種の好適な実施形態において用いられる3つの周囲センサとは異なる)。 図16に示すように、周囲センサに結合された複数の受光部のトライアッド(triad)312〜320を用い、好適な実施形態では、トライアッドとは、各々、光源310から等距離に配置した3本の光ファイバから成るもののことである。 好適な実施形態では、光源310は、中央光源光ファイバである。 周囲受光部/センサのトライアッドは、中央光源光ファイバ周囲の同心状センサ・リングとして構成することができる。 図16では、10個のかかるトライアッド・リングが示されているが、他の実施形態では、所望の精度や動作範囲、およびコスト要因等に応じて、これよりも少ない数または多い数のトライアッド・リングを用いてもよい。

    図16に示すプローブは、ある範囲の高さ(即ち、測定対象物体からの距離)以内で動作することができる。 前述の実施形態の場合と同様、かかる高さ特性は、主に、プローブの幾何学的形状および構成材料によって決定され、周囲センサの最小リングの間隔が最小高さを決定し、周囲センサの最大リンクの間隔が最大高さを決定する等となる。 したがって、周囲センサ・リングの数や、中央光源光ファイバからのリング距離の範囲を変更することによって、種々の高さ範囲や精度等のプローブを構築することが可能となる。 かかる実施形態は、同様の種類の物質を測定する場合等に特に適していることを注記しておく。

    先に説明したように、複数の受光部/周囲センサのための受光エレメントは、Texas Instruments のTSL230光−周波数変換器のような個々のエレメントとすることができ、あるいはCCDカメラにおいて見出される場合もあるもののような、矩形のアレイ・エレメントを用いて構築することもできる。 他の実施形態では、他の広帯域光測定エレメントが使用される。 かかる実施形態において用いられる周囲センサには(図16の実施形態については30のように)多数あるが、CCDカメラ型の検知エレメントのようなアレイが望ましい場合がある。 尚、本発明のかかる実施形態には、周囲センサが測定する光の絶対強度レベルは、さほど重大でないことを注記しておく。 かかる実施形態では、周囲光センサのトライアッド間の差は、光学測定を行うために利用すると有効である。

    かかるプローブを用いる場合、測定対象物体の表面付近にこのプローブを保持/位置決めすることによって(即ち、特定のプローブの容認可能な高さの範囲内で)、光学測定を行うことができる。 光源310に光を供給する光源をオンに切り替え、(周囲センサに結合された)受光部312〜320によって受けられた反射光を測定する。 トライアッド・センサのリングの光強度を比較する。 通常、プローブが表面に対して垂直であり、表面が平面であれば、各トライアッドの3つのセンサの光強度はほぼ等しいはずである。 プローブが表面に対して垂直でない場合、または表面が平面でない場合、1つのトライアッド内の3つのセンサの光強度は等しくない。 したがって、プローブが測定対象表面等に対して垂直であるか否かについて判定することができる。 また、周囲センサのトライアッドの測定値の分散(variance)を用いて、カラー・センサの光強度測定値を数学的に調節することによって、非垂直面を補償することも可能である。

    センサのトライアッドを形成する3つのセンサは、中央光源310からの距離(半径)が異なるので、受光部312〜320および周囲センサによって測定される光強度は変動することが予測される。 いずれの所与のセンサのトライアッドについても、表面に近づくようにプローブを移動させると、受光強度は最大まで増大し、プローブを表面に近づくように移動させるに連れて、急激に低下する。 既に説明した実施例の場合と同様に、強度は、プローブを臨界高さ未満に移動させると急激に低下し、不透明な物体に対しては、急激にゼロまたは殆どゼロに低下する。 臨界高さの値は、主に、光源310からの特定の受光部までの距離によって異なる。 したがって、センサのトライアッドは、異なる臨界高さにおいてピークを得ることになる。 センサのトライアッドが受ける光の値の変動を分析することによって、プローブの高さを決定することができる。 この場合も、これは、同様の種類の物質を測定する場合に、特にあてはまる。

    本システムは、最初に中性的な背景(例えば、グレーの背景)に対して較正が行われ、較正値を不揮発性メモリ(例えば、図1のプロセッサ10を参照)に格納する。 いずれの所与の色または強度についても、受光部/周囲センサ(中央光源光ファイバからの距離には無関係)に対する強度は、通常、同様に変動するはずである。 したがって、白い表面は周囲センサに対して最も高い強度を生じ、黒い壁は最も低い強度を生ずる。 表面の色は、周囲センサの測定光強度に影響を与えるが、それらにほぼ同様に影響を与えるはずである。 しかしながら、物体の表面からのプローブの高さは、センサのトライアッドに異なる影響を与える。 プローブの最小高さ範囲では、最も小さいリング(光源光ファイバに最も近いもの)内のセンサのトライアッドは、それらの最大値またはその周囲にある。 残りのトライアッドのリングは、それらの最大値よりも低い強度で、光を測定する。 プローブを最小高さから上昇/位置決めするに連れて、最も小さいセンサ・リングの強度は低下し、次のセンサ・リングの強度が最大値まで増大し、次いで、プローブを更に上昇/位置決めすると、強度は低下する。 第3のリング、第4のリング等についても同様である。 したがって、トライアッドのリングによって測定される強度のパターンは、高さに依存する。 かかる実施形態では、プローブのために、中性色表面を用い固定具内においてそれを較正することによって、このパターンの特性を測定し、不揮発性RAMの参照テーブル(等)に格納するとよい。 ここでも、光の実際の強度は、かかる実施形態ではさほど重要ではないが、周囲センサのリング間の分散の度合いは重要である。

    測定対象の表面からのプローブの高さの測定値(measure)を決定するために、周囲センサ(受光部312〜320に結合されている)の強度を測定する。 周囲センサの内側のリングから次のリングまでの光強度の分散等を分析し、参照テーブル内の値と比較することによって、プローブの高さを決定する。 こうして表面に対して決定されたプローブの高さは、システム・プロセッサが用いて、カラー・センサによって測定された光強度を補償し、概ね高さとは無関係な、反射率の読み取り値を得る。 前述の実施例の場合と同様、反射率の測定値は、測定対象物体の光学特性等を判定するために使用可能である。

    先に述べたようなオーディオ・トーンは、かかる実施形態をハンドヘルド構成に用いる場合に、採用すると効果的であることを注記しておく。 例えば、種々のパルス、周波数、および/または強度のオーディオ・トーンを用いて、計器が色測定のための容認可能範囲内に位置したとき、有効または無効の色測定が行われたとき等、計器の動作ステータスを示すことができる。 通常、前述のようなオーディオ・トーンは、かかる別の実施形態との有効な使用ができるように適合化させることができる。

    図17は、本発明の更に別の実施形態を示す。 この実施形態の好適な実施態様は、複数の受光部322(好適な実施形態では、3つの周囲受光部光ファイバから成る)によって包囲された、中央光源310(好適な実施態様では、中央光源光ファイバ)から成る。 前述の実施形態と同様、3本の周囲受光部光ファイバは、各々、追加の光ファイバ内に接合し、光強度受光部/センサに到達させることができる。 光強度受光部/センサは、前述の、Texas Instruments のTSL230光−周波数変換器によって実施すればよい。

    各周囲受光部の1本のファイバをセンサに結合し、中性濃度フィルタを介する等として最大帯域幅(または実質的に同じ帯域幅)を測定し、周囲受光部のファイバの内他のものをセンサに結合し、光がシャープ・カット・オフまたはノッチ・フィルタを通過し、異なる周波数範囲におよぶ光(この場合も、先に記載した実施形態と同様)の光強度を測定する。 このように、先に記載した実施形態と同様、色光センサおよび中性「周囲」センサがある。 カラー・センサは、物体の色またはその他の光学特性を判定するために用い、周囲センサは、プローブが表面に対して垂直か否かを判定するために用い、および/または所定の角度範囲内で非垂直角度を補償するために用いる。

    図17の実施形態では、周囲センサ光ファイバの角度は、中央の光源光ファイバに対して機械的に変化させる。 中央の光源光ファイバに対する周囲受光部/センサの角度を測定し、以下に述べるように利用する。 機械的な機構の一例について、図18を参照しながら説明する。 その詳細は、光源に対して周囲受光部の所望の制御移動が得られる限り、重要ではない。

    (特定の構成および構造等によって判定する)計器の有用な範囲内にプローブを保持し、色の測定を開始する。 周囲受光部/センサの中央光源に対する角度は、中央の光源光ファイバに向かう点(pointing)に平行なところから変化させる。 角度を変化させている間、周囲センサ(例えば、中性センサ)およびカラー・センサに対する光センサの強度を測定し、この光測定時におけるセンサの角度と共にセーブする。 ある角度範囲にわたって、光強度を測定する。 角度を大きくするに連れて、光強度は最大値まで増大し、角度を更に大きくすると減少に転じる。 光値が最大となる角度を用いて、表面からのプローブの高さを判定する。 ここに提供する教示に基づけば当業者には明白であろうが、適切な較正データにより、単純な幾何学的形状を用いて、角度変化中に測定したデータに基づいて高さを計算することができる。 次に、色/光学測定強度の補償、および/または色値の正規化等に、この高さの値を用いることができる。

    図18は、周囲センサの角度を調節し測定する機械的構成の実施形態の一例を示す。 各周囲受光部/センサ322には、プローブ・フレーム328上に旋回アーム326が取り付けられている。 旋回アーム326は、カム機構を形成するように、中央リング332に係合する。 中央リング332は、旋回アーム326の一部を保持する溝を含み、カム機構を形成する。 中央リング332は、直線アクチュエータ324および螺子切りスピンドル330によって、プローブ・フレーム328に対して垂直に移動することができる。 直線アクチュエータ324に対する中央リング332の位置は、光源310に対する周囲受光部/センサ322の角度を決定する。 直線アクチュエータ324の位置と1対1で対応するかかる角度位置データは、予め較正し、不揮発性メモリに格納しておき、後に、前述のような色/光学特性測定データを得る際に用いるとよい。

    次に、図19Aないし図19Cを参照して、別の着脱自在プローブ・チップを用いる本発明の別の実施形態について説明する。 図19のAに示すように、この実施形態は、着脱自在チップとして、着脱自在のコヒーレント光導管(コンジット)340を用いる。 光導管340は、光導管の短い区域であり、好ましくは、小さな光ファイバを溶融した束(fused bundle)とし、ファイバを互いにほぼ平行とし、その端部は高精度に研磨されている。 光導管340の断面350を図19のBに示す。 光導管340と同様の光導管が、ボアスコープ(borescope)として知られているものに既に利用されており、内視鏡のような医学的用途においても利用されている。

    この実施形態における光導管340は、光源から測定対象物体の表面まで光を導き、更に表面からの反射光を受け、それをプローブ・ハンドル344内の受光部光ファイバ346まで導くように作用する。 光導管340は、圧縮かみ合い部(ジョー:jaw)342またはその他の適切な取付金具によって、光ファイバ346に対して適切な位置に保持されるか、あるいは光導管340を確実に位置付けるように結合し、光ファイバ346への/からの光を効果的に結合する。 光ファイバ346は、別個のファイバ/光導管348に分離させてもよく、前述の実施形態の場合のように、これらを適切な光センサ等に結合することができる。

    概略的に、光導管340内に用いる光ファイバのアパーチャは、光源および受光部用光ファイバのアパーチャと一致するように選択すればよい。 したがって、光導管の中央部分は、光源からの光を導き、ファイバの束の中で単一のファイバを構成するかのように、表面を照明することができる。 同様に、光導管の外側部分は、反射光を受け、単一のファイバを構成するかのように、受光部光ファイバにそれを導くことができる。 光導管340は端部を有し、高精度に研磨し垂直に切断することが好ましく、特に光ファイバ346に光を結合する端部では好ましい。 同様に、光導管340に接する光ファイバ346の端部も、高精度に研磨し、高い精度で垂直に切断し、光の反射や、光源光ファイバおよび受光部光ファイバ間、ならびに隣接する受光部光ファイバ間のクロス・トークを最少に抑える。 光導管340は重要な利点を与え、それはかかる着脱自在のチップの製造および実装の場合を含む。 例えば、プローブ・チップは、特にプローブ・チップ・ホルダと位置合わせする必要がなく、圧縮機構(圧縮かみ合い部342を用いる等)を用いる等によって、プローブ・チップ・ホルダに対して保持し、光を光ファイバ346へ/から効果的に結合するだけでよい。 したがって、かかる着脱自在のチップ機構は、位置合わせ用タブなどがなくても実施することができるので、着脱自在のプローブ・チップの実装は容易に行われる。 このように容易に実装可能なプローブ・チップは、したがって、実装前に取り外して清浄化することにより、歯科医、医療関係、または汚染が問題となり得る環境におけるその他の作業において、色/光学測定装置の使用が容易となる。 また、光導管340は、例えば、光導管の小部分として実施することも可能であり、簡単で低価格の大量生産等を容易に行うことが可能となる。

    かかる光導管プローブ・チップの別の実施形態を、図19Cに光導管352として示す。 光導管352は、一端(端部354)が他端(端部356)よりも狭い光導管である。 光導管352のような有形/テーパ状光導管(contoured/tapered light conduit)は、溶融プロセスの一部として、1束の小さな光ファイバを加熱し、延伸することによって製造することができる。 かかる光導管は、拡大または縮小という追加の興味深い特性を有する。 かかる現象が発生するのは、両端部に同数のファイバがあるからである。 したがって、狭い端部354に入射する光が広い端部356に導かれ、広い端部356の方が広い領域をカバーするので、拡大効果が得られる。

    図19Cの光導管352は、図19Aの光導管340(全体的に円筒形でよい)と同様に用いることができる。 しかしながら、光導管352は、その端部354のサイズが縮小されているので、小さな領域を測定する。 このように、比較的大きなプローブ本体を製造し、光源光ファイバを受光部光ファイバから広い空間を取って配することができるので、接合部における光の反射およびクロス・トークの減少という利点が得られ、しかも小さなプローブ測定領域を維持することができる。 加えて、光導管352の狭い端部354の相対的なサイズは、変更することができる。 これによって、オペレータは、特定用途における条件にしたがって、着脱自在のプローブ・チップのサイズ/特性を選択することが可能となる。 このようにプローブ・チップのサイズが選択可能なために、種々の用途や動作環境において、光学特性を測定する際に更に別の利点を得ることができる。

    本明細書の開示を検討すれば当業者には明白であろうが、図19Aおよび図19Cの光導管340および356は、必ずしも図示のような円筒/テーパ状である必要はなく、曲線状のプローブ・チップが有効に用いることができるような特殊用途(狭い場所または到達が困難な場所におけるような用途)のため等には、湾曲させてもよい。 また、図19Cの光導管352を逆にして、より広い領域をカバーするように(狭い端部354が光を光ファイバ346等に結合し、広い端部356を測定を行うように配置する)してもよいことを注記しておく。

    更に、ここに開示した多数の発明の概念および技法の広い利用可能性および多様性を強調するために、この中の好適な実施形態において用いた光ファイバに加えて、他の光学的合焦および集光エレメントを用いて、物体の光学特性を測定するために、本装置および方法論が利用可能であることは、本明細書の開示を検討すれば、当業者には明白であろう。 例えば、レンズまたはミラーあるいはそのほかの光学エレメントを用いて、光源エレメントや受光エレメントを作成することも可能である。 特定例として、本発明の大規模な実施形態において、フラッシュライトまたはその他の一般的に入手可能な光源を光源エレメントとして利用し、受光部を有する一般的な望遠鏡を、受光エレメントとして利用することができる。 本明細書に提示した教示を利用するかかる改良(refinement)は、明らかに本発明の範囲に入るものである。

    当業者には明らかであろうが、本発明にしたがって、ある種の改良も行うことができる。 例えば、ある種の好適な実施形態では中央光源光ファイバを用いたが、(複数の光源ファイバ等のような)他の光源構成を用いてもよい。 加えて、本発明の種々の態様では、参照テーブルを用いたが、多項式型の計算も同様に用いることができる。 したがって、本発明の種々の好適な実施形態について例示の目的のために開示したが、請求の範囲に開示する本発明の範囲および精神から逸脱することなく、様々な変更、追加および/または交換が可能であることを当業者は認めよう。

    また、本願と同日に特許協力条約の下で出願した係属中の国際出願である、本発明者らによる"Apparatus and Method for Measuring Optical Characteristics of Teeth"に言及しておく。 その内容は、この言及により本願にも含まれるものとする。

    本発明の好適な実施形態を示す図である。

    本発明の好適な実施形態によるプローブの断面を示す図である。

    本発明の好適な実施形態と共に用いる、光ファイバ受光部およびセンサの構成を示す図である。

    光ファイバのある種の幾何学形状に関する検討を示す。

    光ファイバのある種の幾何学形状に関する検討を示す。

    光ファイバのある種の幾何学形状に関する検討を示す。

    図5Aおよび図5Bは、物体からの高さの関数として、光ファイバ受光部によって受光される光の振幅を示す。

    本発明の実施形態による色測定方法を示すフロー・チャートである。

    図7Aおよび図7Bは、本発明のある種の実施形態と共に用いることができる保護用キャップを示す。

    図8Aおよび図8Bは、本発明のある種の実施形態と共に使用可能な着脱自在プローブ・チップを示す。

    本発明の他の好適な実施形態による光ファイバの束を示す。

    本発明の更に他の好適な実施形態にしたがって使用可能な、他の光ファイバ束構成を示し、記載する。

    本発明の更に他の好適な実施形態にしたがって使用可能な、他の光ファイバ束構成を示し、記載する。

    本発明の更に他の好適な実施形態にしたがって使用可能な、他の光ファイバ束構成を示し、記載する。

    本発明の更に他の好適な実施形態にしたがって使用可能な、他の光ファイバ束構成を示し、記載する。

    本発明のある種の実施形態において使用可能な直線光センサ・アレイを示す。

    本発明のある種の実施形態において使用可能なマトリクス光センサ・アレイを示す。

    図13Aおよび図13Bは、本発明のある種の実施形態において使用可能なフィルタ・アレイのある種の光学特性を示す。

    図14Aおよび図14Bは、本発明のある種の実施形態において使用される受光部の受光強度の例を示す。

    本発明のある種の好適な実施形態において使用可能なオーディオ・トーンを示すフロー・チャートである。

    測定対象物体に対して実質的に固定的に保持されたプローブを用いて測定を行うために利用可能な複数の受光部リングを利用する、本発明の実施形態を示す。

    機械的な移動を利用し、測定対象物体に対して実質的に固定的に保持されたプローブを用いて測定を行うために利用可能な、本発明の実施形態を示す。

    機械的な移動を利用し、測定対象物体に対して実質的に固定的に保持されたプローブを用いて測定を行うために利用可能な、本発明の実施形態を示す。

    図19Aないし図19Cは、コヒーレント光導管が、着脱自在のプローブ・チップとして機能することができる、本発明の実施形態を示す。