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Intagliated plate for offset printing and offset printing method using the same

申请号 JP2005346450 申请日 2005-11-30 公开(公告)号 JP2007152560A 公开(公告)日 2007-06-21
申请人 Fujitsu Hitachi Plasma Display Ltd; 富士通日立プラズマディスプレイ株式会社; 发明人 TOKAI AKIRA; KASAHARA SHIGEO;
摘要 PROBLEM TO BE SOLVED: To provide an intagliated plate for offset printing, with which the conductive paste of an electrode material can be printed in certain width and thickness with high positional accuracy.
SOLUTION: Ink made of conductive paste 6 is filled in the recesses of the intagliated plate 1 and, after that, the ink is transferred from the intagliated plate 1 to a blanket cylinder 8 and finally the ink transferred on the blanket cylinder 8 is re-transferred onto a substrate 9. The intagliated plate is formed by covering a flat plate 2 made of a material having nearly the same thermal expansion coefficient as that of the substrate 9 with the resin 3 so as to form the recesses on the resin 3.
COPYRIGHT: (C)2007,JPO&INPIT
权利要求
  • オフセット印刷用の凹版であって、前記凹版の凹部に導電性ペーストからなるインクを充填し、そのインクを前記凹版からブランケット胴に転写し、転写したブランケット胴上のインクを基板に再転写する際に用いられ、
    前記凹版が、前記基板と熱膨張率がほぼ同程度の材料を用いて作製された平板上に樹脂が被覆され、その樹脂に前記凹部が形成されたものであることを特徴とするオフセット印刷用の凹版。
  • 前記樹脂が撥水性を有することを特徴とする請求項1記載のオフセット印刷用の凹版。
  • 前記樹脂が感光性材料を含み、前記凹部がフォトリソグラフの手法で形成されてなる請求項1記載のオフセット印刷用の凹版。
  • 請求項1〜3のいずれか1つに記載のオフセット印刷用の凹版を用いたオフセット印刷方法であって、
    前記凹版の凹部に導電性ペーストからなるインクを充填した後、前記凹版の非凹部に対応した凸部を有するクリーニング用凸版で、前記凹版の樹脂表面を清掃する工程を備えてなるオフセット印刷方法。
  • 前記クリーニング用凸版が、ローラーの表面に前記凸部が形成されたクリーニングロールからなる請求項4記載のオフセット印刷方法。
  • 说明书全文

    本発明は、オフセット印刷用の凹版およびそれを用いたオフセット印刷方法に関し、さらに詳しくは、たとえばPDP(プラズマディスプレイパネル)用のガラス基板に電極を形成する際に用いられるオフセット印刷用の凹版およびそれを用いたオフセット印刷方法に関する。

    PDPのようなガス放電パネルでは、ガラス基板に電極を形成する。 この電極の形成には薄膜法や厚膜法が用いられる。 薄膜法では、一般に、ガラス基板全体に蒸着等で導電性材料の薄膜を形成し、これをエッチングして不要部を除去することで電極を形成する。 厚膜法では、ガラス基板に電極材料としての導電性ペーストを印刷し、これを焼成することで電極を形成する。

    上記の厚膜法でガラス基板に導電性ペーストを印刷する場合、簡易で高精度であるという点から、オフセット印刷が用いられることがある。 このオフセット印刷では、オフセット印刷用の凹版を用い、この凹版の凹部に導電性ペーストからなるインクを充填し、そのインクを凹版から一度ゴム胴と称されるブランケット胴に転写し、転写したブランケット胴上のインクを基板に再転写することで印刷を行う。

    このオフセット印刷の凹版に用いる基板としては、たとえばソーダライムガラス、ノンアルカリガラス、石英ガラス、低アルカリガラス、低膨張ガラスなどのガラス製の基板のほか、フッ素樹脂、ポリカーボネート(PC)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリエステル、ポリメタクリル樹脂等の樹脂板、ステンレス、銅、ニッケル、低膨張合金アンバー等の金属基板などが使用可能である(特許文献1参照)。 このようにオフセット印刷用の凹版としては、ガラス基板、金属基板、樹脂基板など、単一の材料で作製された基板が用いられている。

    特開2003−151350号公報

    ところで、PDPのようなガス放電パネルでは、画面の高精細化に伴って電極の形成に高い位置精度が要求され、このためオフセット印刷でも高い印刷精度が必要となる。

    しかしながら、オフセット印刷の凹版として金属基板を用いた場合、凹版の熱膨張率と導電性ペーストを転写するパネル基板(通常はガラス)の熱膨張率とに差があるため、印刷精度が低下し、厳密な温度管理をしなければ一定の印刷精度を維持することが難しい。

    また、凹版として金属基板を用いた場合、通常はエッチングで凹部を形成するのであるが、エッチングで凹部を形成すると、PDPの電極幅では凹部の幅および深さを一定の大きさで形成することが難しく、凹部の形状が不安定となる。 このため、オフセット印刷で印刷される電極の幅や厚みにばらつきが生じる。

    オフセット印刷の凹版としてガラス基板や低膨張合金アンバー等を用いた場合、凹版の熱膨張率とパネル基板の熱膨張率がほぼ同じであるため印刷精度の低下はないが、これらについてもエッチングで凹部を形成するため、上述の金属基板と同様に、印刷される電極の幅や厚みにばらつきが生じる。
    オフセット印刷の凹版として樹脂基板を用いた場合でも、熱膨張率の差で印刷精度の低下が生じる。

    本発明は、このような事情を考慮してなされたもので、オフセット印刷用の凹版として、パネル基板と同じ熱膨張率の基板(例えばガラス)を用い、その表面に樹脂で凹部を形成することにより、電極材料の導電性ペーストを一定の幅および厚みで、かつ高い位置精度で印刷できるようにするものである。

    本発明は、オフセット印刷用の凹版であって、前記凹版の凹部に導電性ペーストからなるインクを充填し、そのインクを前記凹版からブランケット胴に転写し、転写したブランケット胴上のインクを基板に再転写する際に用いられ、前記凹版が、前記基板と熱膨張率がほぼ同程度の材料を用いて作製された平板上に樹脂が被覆され、その樹脂に前記凹部が形成されたものであることを特徴とするオフセット印刷用の凹版である。

    本発明によれば、オフセット印刷用の凹版の熱膨張率と基板の熱膨張率とに差がないので、良好な印刷精度を維持することができる。 また、凹版の樹脂の部分に凹部を形成するので、例えばフォトリソグラフの手法などで凹部を形成すれば、一定の幅および深さで凹部を形成することが可能となり、これにより導電性ペーストを一定の幅および厚みで印刷することができる。

    本発明のオフセット印刷用の凹版は、オフセット印刷の際に用いられるものであり、オフセット印刷の際には、本発明の凹版に導電性ペーストからなるインクが充填され、そのインクが凹版から一度ブランケット(ゴム胴)上に転写され、転写されたゴム胴上のインクが基板に再転写される。

    本発明において、基板は、表示パネルに用いることが可能なものであれば、どのような基板を適用してもよい。 この基板としては、ガラス、石英、セラミックス等の基板が挙げられる。

    本発明において、凹版は、基板と熱膨張率がほぼ同程度の材料を用いて作製された平板上に樹脂が被覆され、その樹脂に凹部が形成されたものである。 このため、凹版は、基板にガラスが適用された場合には、そのガラスと同じ材料で作製された平板上に樹脂が形成され、その樹脂に凹部が形成されたものであることが望ましい。 この凹版に用いる平板としては、たとえばソーダライムガラス、ノンアルカリガラス、石英ガラス、低アルカリガラス、低膨張ガラスなどのガラス製の基板のほか、フッ素樹脂、ポリカーボネート(PC)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリエステル、ポリメタクリル樹脂等の樹脂板、ステンレス、銅、ニッケル、低膨張合金アンバー等の金属基板などが使用可能である。

    凹版の平板上に被覆される樹脂としては、フッ素樹脂、ポリカーボネート(PC)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリエステル、ポリメタクリル樹脂等を適用することができる。 この内、樹脂としては、撥性を有していることが望ましく、この意味でフッ素樹脂を含んでいることが望ましい。

    上記樹脂は、感光性材料を含んでいることが望ましい。 樹脂に感光性材料を含ませることにより、凹部をフォトリソグラフの手法で形成することができ、これにより、凹部の幅および深さを高い精度で形成することができる。

    本発明は、また、上記オフセット印刷用の凹版を用いたオフセット印刷方法であって、前記凹版の凹部に導電性ペーストからなるインクを充填した後、前記凹版の非凹部に対応した凸部を有するクリーニング用凸版で、前記凹版の樹脂表面を清掃する工程を備えてなるオフセット印刷方法である。

    上記の印刷方法においては、クリーニング用凸版を、ローラーの表面に凸部が形成されたクリーニングロールで構成することが望ましい。

    以下、図面に示す実施例に基づいて本発明を詳述する。 なお、本発明はこれによって限定されるものではなく、各種の変形が可能である。

    図1(a)および図1(b)は本発明の凹版を用いたオフセット印刷で電極を形成したPDPの構成を示す説明図である。 図1(a)はPDPの全体図、図1(b)はPDPの部分分解斜視図である。 このPDPはカラー表示用のAC駆動型の3電極面放電型PDPである。

    PDP10は、PDPとして機能する構成要素が形成された前面側の基板11と背面側の基板21から構成されている。 前面側の基板11と背面側の基板21としては、ガラス基板、石英基板、セラミックス基板等を使用することができる。

    前面側の基板11の内側面には、水平方向に表示電極Xと表示電極Yが等間隔に配置されている。 隣接する表示電極Xと表示電極Yとの間が全て表示ラインLとなる。 各表示電極X,Yは、ITO、SnO 2などの幅の広い透明電極12と、例えばAg、Au等からなる金属製の幅の狭いバス電極13から構成されている。 表示電極X,Yは、透明電極12については、ITOやSnO 2などを蒸着法、スパッタ法等で成膜することにより、バス電極13については、Ag、Au等をオフセット印刷して焼成することにより、所望の本数、厚さ、幅及び間隔で形成されている。

    なお、本PDPでは、表示電極Xと表示電極Yが等間隔に配置され、隣接する表示電極Xと表示電極Yとの間が全て表示ラインLとなる構造のPDPを示したが、これに限定されず、対となる表示電極X,Yが放電の発生しない間隔(非放電ギャップ)を隔てて配置された構造のPDPであっても、本発明を適用することができる。

    表示電極X,Yの上には、表示電極X,Yを覆うように交流(AC)駆動用の誘電体層17が形成されている。

    誘電体層17の上には、表示の際の放電により生じるイオンの衝突による損傷から誘電体層17を保護するための保護膜18が形成されている。 この保護膜はMgOで形成されている。 保護膜は、電子ビーム蒸着法やスパッタ法のような、当該分野で公知の薄膜形成プロセスによって形成することができる。

    背面側の基板21の内側面には、平面的にみて表示電極X,Yと交差する方向に複数のアドレス電極Aが形成され、そのアドレス電極Aを覆って誘電体層24が形成されている。 アドレス電極Aは、Y電極との交差部で発光セルを選択するためのアドレス放電を発生させるものであり、このアドレス電極Aも、表示電極X,Yと同様に、Ag、Au等をオフセット印刷して焼成することにより、所望の本数、厚さ、幅及び間隔で形成されている。 アドレス電極Aの上には、アドレス電極Aを覆うように誘電体層24が形成されている。

    隣接するアドレス電極Aとアドレス電極Aとの間の誘電体層24上には、ストライプ状の複数の隔壁29が形成されている。 隔壁29の形状はこれに限定されず、放電空間をセルごとに区画するメッシュ状(ボックス状)であってもよい。 隔壁29は、サンドブラスト法、印刷法、フォトエッチング法等により形成することができる。 例えば、サンドブラスト法では、低融点ガラスフリット、バインダー樹脂、溶媒等からなるガラスペーストを誘電体層24上に塗布して乾燥させた後、そのガラスペースト層上に隔壁パターンの開口を有する切削マスクを設けた状態で切削粒子を吹きつけて、マスクの開口に露出したガラスペースト層を切削し、さらに焼成することにより形成する。 また、フォトエッチング法では、切削粒子で切削することに代えて、バインダー樹脂に感光性の樹脂を使用し、マスクを用いた露光及び現像の後、焼成することにより形成する。

    隔壁29の側面及び隔壁間の誘電体層24上には、赤(R)、緑(G)、青(B)の蛍光体層28R,28G,28Bが形成されている。 蛍光体層28R,28G,28Bは、蛍光体粉末とバインダー樹脂と溶媒とを含む蛍光体ペーストを隔壁29間の凹溝状の放電空間内にスクリーン印刷、又はディスペンサーを用いた方法などで塗布し、これを各色毎に繰り返した後、焼成することにより形成している。 この蛍光体層28R,28G,28Bは、蛍光体粉末と感光性材料とバインダー樹脂とを含むシート状の蛍光体層材料(いわゆるグリーンシート)を使用し、フォトリソグラフィー技術で形成することもできる。 この場合、所望の色のシートを基板上の表示領域全面に貼り付けて、露光、現像を行い、これを各色毎に繰り返すことで、対応する隔壁間に各色の蛍光体層を形成することができる。

    PDPは、このような構成要素を形成した前面側の基板11と背面側の基板21とを、表示電極X,Yとアドレス電極Aとが交差するように対向配置し、周囲を封着し、隔壁29で囲まれた放電空間30にXeとNe等とを混合した放電ガスを充填することにより作製されている。 このPDPでは、表示電極X,Yとアドレス電極Aとの交差部の放電空間30が、表示の最小単位である1つのセル(単位発光領域)となる。 1画素はR、G、Bの3つのセルで構成される。

    上記で説明した表示電極X,Yのバス電極13、およびアドレス電極Aは、オフセット印刷で導電性ペーストの電極パターンを印刷し、これを乾燥後、焼成することで形成する。 具体的には、バス電極13については、前面側の基板11に透明電極12を形成した後、その透明電極12上に、位置合わせをして、Au,Agなどの導電性ペーストからなるインクをオフセット印刷で転写し、これを乾燥させて焼成することで形成する。 また、アドレス電極Aについては、背面側の基板21に、位置合わせをして、Au,Agなどの導電性ペーストをオフセット印刷で転写し、これを乾燥させて焼成することで形成する。

    図2はオフセット印刷に用いる凹版の側面を示す説明図である。
    本発明のオフセット印刷用の凹版1は、平板2と、平板2の上に形成された樹脂3とで構成されている。 樹脂3には凹部3aが形成されている。

    平板2の材質としては、被転写基板、つまり導電性ペーストを印刷する基板と熱膨張率が等しいものを用いる。 たとえば、PDPの電極を形成する場合であれば、PDPの基板には一般にソーダライムガラス、またはPD−200(旭硝子株式会社製)のような高歪点ガラスが用いられるので、そのPDPのガラス基板と同じガラスで作製した平板2を用いる。 ただし、上述したように、平板2は被転写基板と熱膨張率が同じであればよく、必ずしも同じ材料で作製する必要はない。 平板2には樹脂3が形成され、樹脂3には、形成しようとする電極パターンに対応する凹部3aが形成されている。

    樹脂3は、当該分野で公知の感光性のドライフィルムレジスト(以後単に「ドライフィルム」という)を用い、このドライフィルムを平板2の表面にラミネートすることで形成する。 使用できるドライフィルムとしては、日本合成化学工業株式会社製のNIT−600シリーズなどが挙げられる。

    ラミネートの厚みは、形成しようとする凹部3aの深さに一致させる。 たとえば、50μmの深さの凹部3aを形成しようとする場合には、上記のNIT−600シリーズを用いるのであれば、25μmの厚みのNIT−625を2回積層する。 そして、このように積層したドライフィルム層からなる樹脂3を当該分野で公知のフォトリソグラフの手法を用いてパターニングし、樹脂3に、電極パターンに応じた凹部3aを形成する。 このパターニングの後、必要に応じて、熱、または光により樹脂3を硬化させ、これにより凹版1を作製する。

    樹脂3はこの他に、液状やペースト状のレジストを所定の厚みに塗布し、乾燥させることで形成してもよい。 この場合、パターニングの方法はドライフィルムを用いた場合と同じである。

    オフセット印刷においては、この凹版1の凹部3aに導電性ペーストからなるインクを充填し、そのインクを凹版1から一度ブランケット胴(ゴム胴)に転写し、転写したブランケット胴上の導電性ペーストを基板に再転写することで印刷を行う。

    凹部3aの形成部分を感光性樹脂3とすることで、フォトリソグラフの手法で凹部3aを形成することができ、凹部3aの幅、深さを高い精度で均一に形成することができる。

    樹脂3のパターニング時に、凹部3aに逆テーパがつく場合、つまり凹部3aの底部よりも出入口付近のほうが狭くなる場合には、凹部3aに充填した導電性ペーストが凹部3aから抜けにくくなる。 したがって、この場合には、必要に応じて、平板2に樹脂3を形成する前に、平板2の表面に電極パターンに対応したマスクパターンを形成しておき、その上に樹脂3を形成し、平板2の背面側から樹脂3を露光する。 これにより、凹部3aを順テーパの形状、つまり凹部3aの底部よりも出入口付近のほうが広くなる形状にすることができる。

    このように、被転写基板と同じ熱膨張率の平板2を用い、この平板2にドライフィルムのラミネート等で樹脂3を形成し、その樹脂3に凹部3aを形成することにより、熱膨張率と形状安定性を同時に満たした凹版1を作製することができる。

    樹脂3には、例えばフッ素元素を含む樹脂材料を適用することで、樹脂3の表面に撥水性を持たせる。 これにより樹脂3の表面に付着した導電性ペーストの残渣の除去が容易となる。 すなわち、導電性ペーストを凹版1の凹部3aに充填する際には、ブレードによるスキージングで導電性ペーストを凹部3aに充填しながら、樹脂3の表面についた導電性ペーストの残渣をブレードで掻き取って除去するのであるが、このとき、樹脂3に撥水性を持たせておくことで、樹脂3の表面に導電性ペーストの残渣が残りにくくなる。 また、弱い掻き取りで残渣が除去できるため、凹版1の耐久性を向上させることができる。 また、樹脂3の離型性も向上する。

    上記では、樹脂3中に撥水性を有する材料を添加したが、表面処理を施すことにより樹脂3の表面に撥水性を持たせてもよい。 この場合、凹版1からブランケット胴への導電性ペーストの転写は、100%でなくても構わないため、凹部3aの底面、つまり平板2には撥水性がなくても問題はない。

    図3はクリーニング用凸版を示す説明図である。
    クリーニング用凸版5は、凹版1の樹脂3の表面についた導電性ペーストの残渣(不要な導電性ペースト)を除去するものである。 このクリーニング用凸版5には、凹部3aに対応しない位置に空洞5aを形成し、凹部3aに充填されている導電性ペースト6が除去されないようにしている。

    クリーニング用凸版5は、樹脂3よりも濡れ性の高い材料、つまり樹脂3よりも撥水性の低い材料を用いて作製している。 クリーニング用凸版5の材料としては、シリコーンゴムなどが適用可能である。

    凹版1の凹部3aへの導電性ペースト6の充填は、ブレードによるスキージングで行う。 このスキージングの際、樹脂3の表面についた導電性ペーストはほとんどブレードで掻き取られるが、掻き取りが不十分な場合には樹脂3の表面に導電性ペーストが残る。 したがって、この導電性ペーストの残渣をクリーニング用凸版5で除去する。 その後、凹部3a内の導電性ペースト6のブランケット胴への転写を行い、ブランケット胴から被転写基板へ導電性ペースト6の転写を行う。 これにより、不要な電極の付着のないクリーンな電極パターンを形成することができる。

    このように、クリーニング用凸版5を用いることで、凹版1の表面に導電性ペーストの残渣が付着していても、その残渣をクリーニング用凸版5で除去するので、導電性ペーストをクリーンなパターンで印刷することが可能となる。

    図4(a)〜図4(c)は本発明のオフセット印刷方法を示す説明図である。
    オフセット印刷を行うにあたっては、クリーニング用凸版5とブランケット7を胴8に装着する。 胴8は矢印Rの方向に回転させる。 凹版1と被転写基板9は搬送装置31の上に乗せて、矢印Sの方向に移動させる。

    オフセット印刷の際には、凹版1に導電性ペースト6を充填する。 この充填はブレードによるスキージングで行う。 次に、図4(a)に示すように、導電性ペースト6の残渣をクリーニング用凸版5で除去する。

    その後、図4(b)に示すように、ローラー8に装着したブランケット7に導電性ペースト6をいったん転写する。 次に、図4(c)に示すように、ブランケット7から被転写基板9へ導電性ペースト6を再度転写することで、オフセット印刷を行う。 なお、図4では、便宜上、凹版とクリーニング凸版の溝の向きを90度回転させて描いている。

    以上述べたように、本実施形態によれば、凹版の基板として、被転写基板と同じ熱膨張率の基板を用いることにより、高い転写精度を保つことができる。 また、感光性の樹脂を用いて凹部を形成することにより、凹部の幅と深さの均一な制御が可能となる。

    また、凹版の樹脂中にフッ素を添加することにより、凹版の表面に撥水性を持たせることができ、これにより、導電性ペーストが凹版の表面に残り難く、簡単な掻きとりで表面残渣を除去することができる。

    さらに、凹版の表面の残渣をクリーニング用凸版で除去するので、電極パターン間にできる不要な電極をなくすことができる。

    本発明の凹版を用いたオフセット印刷で電極を形成したPDPの構成を示す説明図である。

    オフセット印刷に用いる凹版の側面を示す説明図である。

    クリーニング用凸版を示す説明図である。

    本発明のオフセット印刷方法を示す説明図である。

    符号の説明

    1 凹版 2 平板 3 樹脂 3a 凹部 5 クリーニング用凸版 5a 空洞 6 導電性ペースト 7 ブランケット 8 胴 9 被転写基板 10 PDP
    11 前面側の基板 12 透明電極 13 バス電極 17,24 誘電体層 18 保護膜 21 背面側の基板 28R,28G,28B 蛍光体層 29 隔壁 30 放電空間 31 搬送装置 A アドレス電極 L 表示ライン X,Y 表示電極